エコイックメモリーとは?!
個人的なことですが、以前に聞いたメロディーによって、昔の記憶や感情がタイムスリップしたように鮮明に蘇るということがあり、時にそれが強過ぎて、音楽を聞くことが辛くなることもあります。
聴覚と記憶について調べたところ、エコイックメモリーというものがあることを知って、とても腑に落ちました。
エコイックメモリー(echoic memory)とは、聴覚的な情報を一時的に記憶する短期記憶の一形態で、以下の特徴があります。
[エコイックメモリーの特徴]
持続時間: エコイックメモリーは、聴覚情報を約2〜5秒間保持する。この持続時間は、視覚情報を保持するアイコニックメモリーよりも長い。
容量: 一度に保持できる情報の量は限られており、一般的には4〜5つのアイテムを同時に記憶することができる。
役割: エコイックメモリーは、会話や音楽の理解、音のパターンの認識など、聴覚情報の処理において重要な役割を果たす。例えば、電話での会話中に相手の言葉を一時的に記憶し、理解するなど。
このエコイックメモリーが、私の記憶のように強化される過程は、以下のようになるようです。
感覚入力: 聴覚刺激が耳に入ると、音波は内耳の蝸牛で変換され、神経信号として脳に送られる。この段階で、音の特徴(音の高さ、音量、音色など)が認識される。
感覚記憶の保持: エコイックメモリーは、聴覚情報を約2〜5秒間保持する。
情報の選別: エコイックメモリーに保持された情報の中から、重要な情報が選別され、重要でない情報は、すぐに忘れられる。
短期記憶への移行: エコイックメモリーから選別された情報は、短期記憶に移行し、通常は15秒から30秒程度の間、情報を保持される。
長期記憶への転送: 短期記憶に保持された情報が繰り返し復唱されたり、意味づけが行われることで、長期記憶に転送される。これにより、情報はより永続的に記憶されることになる。
私が聴覚から得た記憶が強い理由は、記憶されている音楽が復唱され、意味づけが行われた結果ということになるようですね。
音楽の復唱や意味づけに関して、どれくらいの反復で、どのように意味づけられたかを辿るのは難しいのですが、一つの仮説として、幼い頃にピアノのレッスンで耳のトレーニングを受けたことで「聞いた音楽は、素早く短期記憶から長期記憶へ以降するもの」という意味づけが行われた可能性がありそうです。
エコイックメモリーが強いことは、楽器を弾いたり、オーディオで情報を得たり、人の言ったことを正確に記憶するなど、役立つ面も沢山あります。
記憶から蘇る感覚的なものを、認知行動療法などのテクニックを使って、蘇る感情を上手く書き換えたら楽になりそうですね♪