わたしは、ニコン Z 7II
夏の日の2022年6月19日
2022年6月19日、京都は夏の始まりを感じさせるジメジメとした熱気につつまれていました。
汗をかきながらの外出中、水分補給に立ち寄った飲料自動販売機に「わたしは、綾鷹」というステッカーが張ってありました。昨年2021年秋頃に行われたコカ・コーラ社のキャンペーンのコピーだったようですが、この「わたしは、」という表現には何か心に残るものがありました。
私は、カメラ選択というものをパーソナルなものだと理解しているので、自分が使っているカメラを自分が使っているという理由だけで誰彼かまわず薦めたいとは思いません。ずっと同じものを使っている保証もできません。また、ニコン機を使っているからと言ってニコンだけの信者というわけでもなく、どのカメラメーカーも素晴らしいカメラを提供していると思っています。
でも綾鷹のように「わたしは、」カメラをこう使っている、こう気に入っている、という記事を書いて、たまたまに読んだ方々に、それならいいかもね、と思っていただいて購入の背中を押す、というのなら良いのかなと思いました。奇しくも本日は私が使っている Z 7II の「Z 7II & NIKKOR Zキャッシュバックキャンペーン」の最終日です。
6月19日という日はこの記事を書いている今、あと数時間で終わってしまいます。キャンペーンのうちにどれくらいの方に届くか(そもそも届くかどうかも)は不明ですが「わたしは、Z 7II」というタイトルで私が Z 7II のどこを気に入っているのか、どう使っているのか、を書いてみようと思います。
Z 7II はどんなカメラでは「ない」のか
対象ではない読者の方々のお時間を取ってしまうのは申し訳ないので、Z 7II について否定的なことを最初に書いてしまうことにします。
2022年の夏時点で各カメラメーカーのミラーレス最新機種はオートフォーカスについて「AIによる被写体検出と追尾」、動画について「RAW, LOG動画の内部記録」や「8K」の対応を始めています。同じニコン機でもより上位の Z 9 はこうした機能についてトップを走っていますが、Z 7II 以下のクラスのカメラにはまだ導入されていません。他社の中にはこうした機能をすでに下位クラスにおろしてきているメーカーすらあります。
もしこうした機能を必要とされている場合は Z 7II ではないカメラを検討したほうがよいと思われます。
一方で、こうした機能の対応が始まる前の世代のミラーレスカメラとして Z 7II は最高クラスのカメラということは言ってよいかもしれません。
私には十分の Z 7II の動体追従、動画機能
私が撮る動体で最も活発に動くものは、秋の運動会の我が子、なのですが、昨年秋に Z 7II の「ターゲット追尾AF」とレンズは NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR で運動会撮影は十分担えることがわかりました。
また、 Z 7II の瞳/顔検出AFは普段の子供撮影でピントを目に合わせてくれて特に困ることもありません。
家族の撮影以外に趣味で行っている風景やスナップの撮影は AF-S のシングルポイントAFで十分事足ります。
動画はカラーグレーディングはせずに撮って出しです。
なので私の場合はここ最近のカメラが持つ「AIによる被写体検出と追尾」「RAW, LOG動画の内部記録」は不要なんですね。
以上、断り書きのようなところから始まってしまいましたが、以降は魅力の方を書いていきたいと思います。
撮れる写真の「写実的」な美しさ
カメラを選ぶに当たって撮れる写真の色が好みに合うかどうかは上位に据えてよい判断基準だと思います。
よく言われることですが、ニコン機で撮れる写真の色は見た目に近く「記憶色」よりは「記録色」と言われます。
いつもライブビューで撮ることになるミラーレスでは、目の前の風景が記憶にまで変わっていないので「記憶色」に私の場合は残念ながら違和感を感じてしまいます。撮っているときの違和感が最小になるニコンの「記録色」がミラーレスには合っていると思っています。
クリアな「記録色」が外界の光の変化を忠実に捉えるので、季節、時間と共に移ろいゆく風景を撮るのが楽しくなり、撮れば撮るほどもっと撮影に出かけたくなります。
一方で人肌が美しくなる調整もされています。家族写真は常にピクチャーコントロール「オート」の撮って出し(正確にはそのまま NX Studio でエクスポート)です。
調整を PC 任せに出来るツールの存在とRAWデータ
家族撮影以外に趣味で風景やスナップを撮るのですが、こちらは撮って出しではなくていろいろな調整をしたくなります。
撮影にかけられる時間は限られているので、撮影現場では撮影のみに集中していろいろな調整を PC の作業まで後回しにできるのが理想的です。
ニコンは NX Studio という純正の RAW 現像ツールを提供しており、ニコンユーザーは無償で使うことが出来ます。このツールが非常に便利です。
また Z 7II の特に ISO 64 の NEF (RAW) データはダイナミックレンジが広く、いろいろな調整編集に耐えます。
イメージに合わせて調整して暗くも明るくも仕上げられるのが良いです。
画素数 4575 万画素が生む緻密で精細な画像
画素数が 4575 万画素もある Z 7II はいわゆる高画素機に分類されます。
活きる被写体、閲覧媒体が限られ、レンズを選ぶ(おそらく要 S-Line と思われます)ところはありますが、ハマると息をのむ緻密で精細な写真が撮れます。
データがデカ過ぎる!と思うときもありますが、高画素機はやっぱり風景を撮るのが楽しくなりますね。
あんまりしないようにしていますが、撮影時に構図が追い込めなかった時のトリミングにも耐えますね。
人物でも風景でも露出をカメラ任せに出来る充実した設定項目
先述のとおり撮影時の調整は必要最小限にして、諸々の調整はなるべく PC の RAW 現像時に行っています。
例えば撮影時には露出補正をせず、露出の調整は PC で行うことにしています。撮影時に追い込むのは、構図、フォーカス面、絞り値のみです。(偉い先生に叱られそうですね。)
この目的で RAW データのダイナミックレンジ以外では、Z 7II の充実した設定項目も役立ってくれます。
まず撮影モードは被写体が人物でも風景でも絞り優先オートの ISO オートにしています。
被写体が人物の時はシャッター低速限界を室内では 1/160 とし屋外では 1/250 から最速 1/500 にしています。
測光モードはマルチパターン測光で、アクティブDライティングはオートとしています。
風景の時はシャッター低速限界をオートの -2 にしています。ボディ側手振れ補正が効くこともあり、風が吹いてなくて接写でなければ、手振れも被写体ブレも無く止まっています。
アクティブDライティングをオフにして、測光モードをハイライト重点測光にしておけば、露出補正しなくヒストグラムを見なくても、ダイナミックレンジを最大化しつつも白飛びを避けた RAW データを確保できます。
ただし、ハイライト部分が細切れになっていたり、画面の周辺部に置かれていたりするとハイライト重点測光の対象外になることがあるので、その時は要注意です。空が画面周辺部にあって、しかも飛ばしたくないときは、レンズを空に向けて AE-L してから意図した構図で撮るようにしています。
私の観測範囲では期待を裏切らないニッコールZレンズ
世間では「Zレンズにハズレ無し」ということを言う方もいらっしゃるらしいです。なかなか大胆な評価でそこまで言っていいの?と思います。
一般論にするのは憚られますが、私が所有したものについて私の尺度で評価し、所有したことのある他マウントの同じ種類のレンズと比べる、という条件ならばたしかにハズレはなかったかなと思います。
ニッコールZレンズを使えるのはニコンのZマウントミラーレス機のみです。現在下の4本のレンズを愛用しています。どれも欠かせないレンズですね。
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
NIKKOR Z 40mm f/2
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8
レンズ込みでの防塵防滴
Z 7II は「多様な環境で撮影に集中できる高い堅牢性、防塵・防滴性」に対応してさらにニコンの Z の場合は、レンズはすべて防塵防滴に配慮されています。
雪や雨の日も躊躇なく撮影行に出られますね。
カメラ・レンズメーカーによっては提供する交換レンズについて、防塵防滴機能を一部の製品に限定しているところもあります。雪や雨の日の撮影を重視する私にはちょっと選びにくいですね。
クリアで自然に見えるファインダー
慣れすぎて挙げるのがずいぶん後ろになってしまいましたが、ニコンのミラーレス機のファインダー(EVF)は評価が高いです。というか不満を感じたことが無いです。
握りやすいグリップと使いやすい操作系統
ニコンのカメラのグリップは握りやすいですね。操作体系も、電源スイッチがシャッターボタンと一体化していたりとか、いろんな機能が集約している i メニューとか良いですね。
慣れとか相性があると思いますし、最近はどこのメーカーもグリップや操作性に力を入れていると思うので、ニコンが飛びぬけている、ということもないと思いますが、老舗ならではの安心感があります。
精悍なボディデザイン
ニコンの Z シリーズのデザインについては世間的には賛否両論あるようですが、私の感想ということでいうと Z 7II は精悍な外観を持つ美しいカメラだと思っていまして非常に気に入っています。
以上 Z 7II について私が気に入っているところとか私自身の使い方について一通り書きました。最後にニコン公式の Z 7II のページへのリンクを張ってこの記事を終えようと思います。
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