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偈頌:内側の海

砂浜で波打つ音は 呼吸のリズム

息を吸うことは 波が引くこと

息を吐くことは 波が打つこと

私の内側にも 海があるから

いつでもこの音を 聞いていられる


私の具体的な瞑想体験を言語化したものです。砂浜に自分がいて、その満ち引きのリズムが自分の呼吸と呼応しているような感覚がしたのです。我々は全員が起源をたどれば海から生まれたのでしょう。海が全ての母ならば、それは当然のように僕の内側にも確実に存在している。外から理解することは頭ではできますが、実際に内側から体験することも非常に重要なことです。なぜなら自分の内側に砂浜が広がっているというのを知ることができたのですから。もちろんこれはおとぎ話でもなく、夢の世界の話でもなく、実体験なのです。内的な体験は人間だけが与えられた特別な体験だと思います。死に瀕したとき、このような体験が突然起こるかもしれません。しかし、このような体験は別に死を間近にしなくても体験できるのです。なぜなら自分の内側には常にこのような世界が広がっているのだから。

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