毎日の詩、抜粋2024年10月
2024.10.1『見つけられない』
失われたことなどないものを見つめている
それが人間だと気づくのが遅すぎた
実はそこに既にあるなんてことを
誰も言わなかったのだ
たとえ口にしてもすぐに霧消してしまうことなど
それでもそばで語らうあなたの声は美しい
2024.10.2『世界を取り戻す』
終わってしまえば何もないことを
体が過剰に恐れているということ
この言葉がもはや何の効力も発揮することなく
ただ苦しみだけが宙へ浮いている
そして何事もなかったかのように
世界をただ取り戻