偈頌:静寂の気づき
生きていることが 私の中に流れている
その流れが あらゆる生命へとつながる
この心のなかにある 静寂が
生きとし生けるものへの 気づきをもたらすよう
生きていることを自覚することなど、この世界に生きていたらなくなってしまいます。勤め出してから余計に、意識しなければ容易に自分が今生きているということ、人生が与えられているということを忘れてしまう。そんなのは嫌だ、生きているということを感じよう。それは全く贅沢なことではなく、食事、排泄、睡眠と生命を維持する行いと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なことであると気づく必要がある、最近は痛切にそれを感じています。だから僕は静寂を持つことにしたのです。生きていることが少しでも感じられるように。僕がしていることは、この世界の喧騒に静寂をかき消されて、生きていることが忘れ去れるという悲しみ、それへの温かで静かだけれども、非常に強い抵抗なのです。