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長野に鹿を狩りに行って全部インド料理にした ※一部写真閲覧注意

「めっちゃでかい鹿が罠にかかったんだけど明日引き取りに来れる?明日来れるなら解体は待つけど、明後日までは待てない」

もう一年前の話だが、突然連絡が来た。長野の知り合いの猟師さんからだ。偶然知り合った無職の人に紹介してもらったのだが、実家の隣町だったこともあり鹿がとれたら連絡が来ることになっていた。

無職は、誘われたら次の日に狩りに行けるのが強みだ。

獲物が100キロを超えると聞いて、同じく体重100キロを超える親方を誘うことにした。無職の機動力をもち食欲への妥協をしない彼は二つ返事でOKしてくれた。夕方に連絡して翌朝6時に出発するというスピード感。他にも何人か声をかけてみたがみな仕事があるという。前日の夜に誘われて次の日に狩りに行ける人はそうそういない。

明日を持たないものは我々だけだった。

一頭を解体するとだいたい半分くらいの量の肉がとれるらしい。クーラーボックスと高校時代のジャージを用意して臨むことにした。

早稲田でレンタカーをピックアップ。そこから高速道路を飛ばし、目的地の長野県大町市を目指す。この地は実家の隣町にあたる場所で、子どもの頃から馴染みがある。高速道路を全力で走らせても4時間以上かかる距離だった。

高速を3時間走り、目的地近くの下道に入った頃、公衆トイレに寄るため車を停めた。そのトイレの前には窓ガラスが割れた車があり、張り紙が貼られていた。「鹿とぶつかって車が大破したため、ここに停めて帰ります」と書かれている。

長野ではよく鹿にぶつかって電車が止まるし、車でぶつかる話もよく聞く。親方と「鹿とぶつかったら新鮮な鹿の肉が手に入るかもな」と冗談を交わしながら走っていたが、実際にぶつかったら車もタダでは済まない。

ほどなくして猟師さんと合流した。彼は会社を辞めて狩猟を始め、剥製作りなどをしているそうだが、まだ2年目だという。

現場に到着し、猟師さんに案内されると、思ったよりも森に入ってすぐのところに鹿がいた。

生きている鹿の写真はこれだけだった

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