忖度のないバキバキビリヤニバトル:カレー哲学の視点(22/03/19〜22/03/26)
思った以上に冷え込んで、仕舞い込んだはずのヒートテックを取り出してまた着てしまった。そんなあなたに贈るニュースレター。
バキバキビリヤニバトルを開催
先日、7人のビリヤニストが一堂に介してビリヤニを作り、忖度なしにフィードバックをし合う「バキバキビリヤニバトル」を開催しました。
それぞれのビリヤニに対し、固さ・香ばしさ・塩味・グルーヴ・油っぽさ・旨味・スパイス感・ギルティ度の軸を定めて評価しつつ、自由記述でコメントをし合うという有意義な会でした。
人によってこれだけのバリエーションができてくるビリヤニという料理は沼ですね。
料理教室で教わるのも参考になりますが、実際に手を動かさないとなかなか技術は定着しません。プレイヤー同士で実物を食べ比べながら仮説や技術を一度に交換し合うののも、人に教わるのとはまた違ったタイプの学びがあると思いました。
完成形のクオリティをさらに高めていくために、作り手同士で忌憚なきフィードバックをしあうことは大切ですね。当日実施した忖度のないビリヤニフィードバックシートは↓から見られます。
https://docs.google.com/forms/d/1t3ZuCB7PYqxCcQ3C1em195Zke2pea4cjexJBc8MPBG0/viewanalytics
エーラージのミールス
エーラージ20周年記念ミールス。
カーラコランブに入っていたSundakkaiのvattalというものだが、タイなどでも使われるスズメナスを干したもの。黒くてブルーベリーのような大きさで、苦味がある。辛味も強く、コメの進む味だった。
アヴィヤルを筆頭に、やはり白いものはうまい。 ライスにビリヤニ、プーリーにウプマという炭水化物攻めの構成がいかにもインド人の発想。日本人だとここでタンパク質を増やしてしまう。
チキンビリヤニのライタが甘い。タミル式の炊き込みビリヤニでしっとりしており、ケウラーが香っている。揚げパンのプリとウプマは後から追加された。マスタードシードがやたらでかい。
内容のメニュー説明は一切なくサンバルラッサムは言わないと出てこないシステムなどとてもインド的でよかった。
本当は全ての人に平等に与えようとすることも丁寧な説明も過剰で、欲しい人に求められた時だけに欲しい情報を与えるくらいで十分なのかもしれない。
パパドのサブジなんてものがあるのか
豆を潰したペーストを乾燥させて作られたクラッカーのパパドは日本でもお馴染みだが、たいていそのまま揚げたり焼いたりして食べている。
ラージャスターンやグジャラートではそれをカレーの具材として使っているというので、レシピを参照して実際に作ってみた。
辛くて酸っぱくて、パパドはグニュグニュしたすいとんのようだった。正直これがベストな食べ方なのかどうかはわからない、というのが感想だった。
ラージャスターンの多くは砂漠地帯で気候が厳しい。生鮮野菜もなかなか豊富ではなく、保存の効く粉ものを中心に、飽きないよう日々の料理バリエーションを考えなければならない。そんな中で苦肉の策の中生み出された料理のような気がする。
ラージャスターン料理の食体験についてはこちらにも。
カレーの書籍紹介:『世界のカレー図鑑』
地球の歩き方シリーズが学研系の出版社からの出版になり、新企画が色々と始動していた。『世界のカレー図鑑』の書籍紹介記事を書いた。
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