文系出身広報、プロトタイプ制作を一から学ぶ。制作過程を観察してみた! #50日後に完成予定のプロトタイプ②
ピラミッドフィルム クアドラ(以下:クアドラ)では日々進化するデジタルテクノロジーの研究として、プロトタイプ(=技術デモ)を定期的に開発しています。クアドラの魅力であるプロトタイプ制作の面白さ、技術力、企画力などをたくさんの人に知ってもらうため、「50日後に完成予定のプロトタイプ」という企画が進行中です。今回作っていく「MAKIMAKI ※名前はまだ(仮)」の制作過程を広報 柳が観察し、レポートをクアドラのTwitterに投稿しています。この企画をなぜ行うことになったのか、どんな企画なのか? についてはこちらの記事からご覧ください!
さて、制作過程の観察を始めてから約1か月が経ちました。今回の記事では、これまでどのような制作過程を経てきたのか当時のツイートと共に振り返っていきたいと思います! また、プロトタイプ制作の知識ほぼゼロの柳が知り得た知識や発見したことなども併せてお伝えできればと思います。
改めて「MAKIMAKI」とは?
まず、今回観察していく「MAKIMAKI」がどんなものなのかおさらいです。
「MAKIMAKI」はトイレットペーパー型のデバイスです。今回はトイレットペーパーを巻き取る動作をセンシングしますが、この仕組みでひっぱる動作など様々な動作への応用も視野に入れているようです。
プロトタイプ制作の基本的な流れ
制作過程を振り返る前に、基本的なプロトタイプ制作の流れを説明します。制作は以下のような流れで進めていくそう。
ある程度のスケジュールを組んだ上で制作を進めていきますが、進めていく中で作業工程が多少前後することもあるようです。また、クライアントワークと同時進行で作業を行うため、なかなかスケジュール通りに進まず、公開直前に追い込みをかけることもあるとか。
果たして「MAKIMAKI」は本当に50日で完成するのでしょうか。少し心配もありますが、この密着のおかげで鵜飼さんのお尻を叩けているようです。じわじわと圧をかけつつ、予定通り完成することを願うばかり。
ちなみにこのカメラを構えているのが柳です。
前文が長くなりましたが、これまでの制作過程の振り返りに入りたいと思います。
いざ制作開始! と思いきやなかなか動きが見えない…?
観察を始めて間もない頃、鵜飼さんから「あとでTwitter投稿用に動画を送りますね」と言われてもらった動画がこちら。どんな動画が送られてくるのかとワクワクしていたら、ただひたすらにトイレットペーパーの芯をコロコロ。なんともシュールな映像でした。資材を購入して、システム設計中だそう。
それにしても地味だ…地味過ぎる。プロトタイプ制作というとガンガンものを作っていくイメージでしたが、動き出しは地味な作業から入るそう。予想を裏切られましたが、まだまだ制作は始まったばかり。きっとここから面白くなっていくはず。
この頃、毎日PCと向き合っていた鵜飼さん。実際にものを作るのはまだ先だと聞いていたものの、さすがに動きが無さすぎる。もしや全然手を付けていないのでは…? と心配になってきました。
しかし、システム設計の段階はPC作業が多いと聞き一安心。要らぬ心配でした。ひたすらPCと向き合う鵜飼さんを遠くから見守る数日間を過ごしました。
トイレットペーパーの芯が物語る試行錯誤の形跡
おやおや、会社で鵜飼さんを見かけないぞ…? 観察ができないと企画が進まないため、少し焦りを感じていた頃。鵜飼さんにメッセージを送って進捗を聞いてみました。システム設計は終わり、システム検証中とのこと。考えた仕組みで作っていけそうか、実際に手を動かしながら試していく段階に入っていました。そして、またもやシュールな映像が送られてきました。モーターを回しているとのことですが、目に見えた大きな進展はなし。しかし、以前よりボロくなったトイレットペーパーの芯を見て、きっと自宅で試行錯誤を繰り返しているんだと少し安心しました。
ただ、あまり画変わりがない。この企画おもろいんか…? 雲行きが怪しくなってきました。
完成予定まで残り1か月ほど。ようやくものづくりっぽくなってきた!
またもやPCに向かう鵜飼さん。画面を覗いてみると、何やら絵のようなものを描いてました。おっ、なんか作ってるっぽい! 何をしてるのか鵜飼さんに聞いてみると3Dプリンター用のCG図面を描いてるとのこと。いつの間にかシステムが固まり、本格的な制作が始まっていました。
そうそう、こういう光景が撮りたかったんですよ…! 3Dプリンターを用いて、部品も一から作っていくんだとか。てっきり既製品を使用するものだと思っていたので、部品も手作りだということには驚きでした。3Dプリンターが稼働しているところは見れずでしたが、今後の楽しみということにしておきました。
バンバン撮影するぞ~! と気合十分に鵜飼さんのデスクへ向かうと、お裁縫をしているようでした。織ゴムを手縫いして、トイレットペーパー部分を制作しているとのこと。3Dプリンターのような便利機器や、鵜飼さんのデスク周りに溢れかえっている工具などを駆使して制作を進めていくのかと思っていましたが、意外な手作業に驚きました。
本格的な制作に入ったことで、この日も面白い作業風景が見れました。観察し甲斐もありますね。次はどんな作業をするのだろうと期待に胸を膨らませながら、この日は観察終了。
まとめ
ここまでの制作過程を振り返っていきましたが、いかがでしたか?
プロトタイプ制作の知識ほぼゼロのところから観察を始め、基本的な制作の流れから、イメージしていたものとは異なる作業工程など、たくさんの発見がありました。プロトタイプ制作って面白いですね。皆さんにもプロトタイプ制作に少し興味を持っていただけたでしょうか?
少しずつ完成に近づいてきましたが、このあとも制作はまだまだ続きます。
この続きはまた次回の記事でお見せできればと思います!
次回の記事では制作の続きから完成・公開までを振り返っていきます。どんなものが出来上がるのかお楽しみに!
(この記事の内容は2023年3月31日時点での情報です)