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クラシック音楽を再構築する楽団「墓の魚」

こんにちは。
「墓の魚」の作曲家です。

スペイン古典演劇の様な音楽をオリジナルで作り、
と、と、キリスト教信仰のユーモアを歌う
オーケストラが存在します。

人呼んでスペイン風楽団・・・。
それが「墓の魚(PEZ DE TUMBA)」です。

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私達(墓の魚)は、
クラシック音楽(オペラやミサ曲など)を
現代でオリジナルで作曲する・・・、
ラテン音楽であるファドや、JAZZを作曲する・・・、
などの試みをしている楽団ですが、
他の音楽家(同業者)の方達からよく
「異質だ・・・」との言葉を頂きます(笑)

異質・・・
つまり、異端、変わり種という事でしょうけれど、
なぜそういう風に思われるのでしょうか?

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そう、「墓の魚」が、
クラシックフラメンコファドの世界で
なぜ異端なのか?というと、
例えばクラシック、フラメンコというものに、
学び方のマニュアル、伝統、教育体系
の様なものがあるのだとしたら、
「墓の魚」は、
それらを無視して、
スペイン古典演劇史、ラテン文化考察、キリスト教神学なども含め、
全く別の角度から見たクラシック音楽、
ラテン音楽を再構築している楽団

だからではないかと思います。

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従来の、[日本でクラシック音楽をやるのなら、
コレとコレを抑えましょう・・・]

というマニュアルを全く白紙にして、
全く別の分野の目線でクラシック音楽を捉えていくという事です。
つまり、ある意味、構造主義的な試みとも言えますね(笑)


だからクラシック音楽をやっている人からは、
[えっ?これがクラシック音楽?]となり、
作られたもの、こだわっている部分が
異質な形式に見えるのかもしれません。

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日本人がクラシックをやる時、
元来の現地の音楽の精神とは
全く別物になってしまう事があります。

勿論、全てがそうだとは言いませんが、
確実にその傾向はあると思います。

その理由は、
日本の音楽家や、視聴者が、
音楽面技術面をメインに注目し、
その土台となっているキリスト教信仰だとか、
詩人の事、西洋哲学にそこまでライトを
当てていないからではないでしょうか?

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日本は、商業の邪魔をしない音楽である事が大前提で、
あくまで大商業のBGMとしての
音楽演奏が求められているので、
この国で音楽家が成り立つ為には、
その形態になるのは無理ない事だと思います。

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しかしその結果、
例えばフラメンコが元来持っている
ジプシーの長い差別の歴史の中での
人生への魂の叫び、嘆きのカンテ(歌)は、
日本ではほとんど注目されていません。

日本で一般化しているのは踊りのみで、
その精神の再現は、成されるとしても、
まだまだこれから・・・という状態でしょう。

また、ラテン音楽というものには、
皮肉風刺として[死の表現]がかなり登場するものですが、
日本ではそういった面は紹介されず、
陽気な暑い国の雰囲気だけが利用され、
再現されますよね。

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日本人がまず注目し、
厳しい目で見るの部分は演奏技術です。
しかし、音楽家が演奏技術のみに注目するのだとしたら、
例えばラテンを研究している民俗学者が、
現地のラテン音楽を見て再現しようとしたら、
全く別の部分が重視され、
別の視点で作られるはずなのです。

精神を表現する芸術において、
それがどれ程、重要な事でしょうか?

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さて、「墓の魚」は、そういう意味で、
元来の日本の音楽家達が重要視していた部分の
多くを持っていないかもしれません(笑)

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しかし、従来の日本が作ってきた
クラシック、ラテン音楽とは
全く別の視点で作った
「ラテンのテーマ」「墓の魚」は持っています。


小さい頃より日本文化よりもラテンの文化に馴染み、
一時期、放浪生活をしながら
ラテン、南欧文化を研究し、
自分の魂の居場所は墓場だと主張してきた
異端の作曲家が作り出す
「墓の魚」のラテン音楽は、
現代で、
スペインのピカレスク文学や、
ハエによって表現されるメメントモリ美術、
ラテン文学的なマジックリアリズム
と共鳴し、
新しいファドクラシック教会音楽を作りだします。

魔女詐欺師社会主義者墓堀り人悪霊・・・
そんなキャラクター達が
世に不満と皮肉と風刺を歌うラテン・オペラ
「コメディア・カンポサント」

ぜひ、一度、聴きに来ていただけますと嬉しいです♪

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https://www.youtube.com/user/pescado666cristo/videos

→墓の魚・公式サイト
http://site-1295095-2445-4622.mystrikingly.com/
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墓想の作曲家による海洋生物の死のオーケストラ「墓の魚」記事
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