![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159464781/rectangle_large_type_2_afe6398daf9cf76afec96fa9163c6e5d.png?width=1200)
夕日に染まる城壁の街で、フランス風焼肉を味わう
秋の夕陽が城壁を赤く染める中、13世紀の城壁を一周して、へとへとになった私たち。
「そろそろ夕ご飯にしない?」とエーグモルトの城壁内をぶらぶら歩いていると、
レストラン『Le Galion』が目に入りました。
黄昏時のほの暗い通りに、店の温かな明かりが漏れています。
看板を見ると、どうやら開店したばかりのよう。
入口で「ボンジュール!」と笑顔で迎えてくれるお店の人の雰囲気も良くて、
夫の「ここ、いいんじゃない?Pierradeも美味しそうだし」という提案で、店内に入ることにしました。
メニューには『Nous Pierrade de viande』や『Nous Pierrade de poissons』と書かれているのですが、写真も説明もなく、お肉の種類だけが並んでいます。
Pierradeって一体何だろう?
「絶対、君が好きだよ。日本でもよく食べたよ、こういうの」と夫が言うので、彼の言葉を信じてコースメニューのメインを
Pierrade de Galion というこのお店の名前のついたPierrade
夫と同じものを注文することに。
まず運ばれてきたのは、カマルグ産のお米で作られたビール。
![](https://assets.st-note.com/img/1729954386-4dPoEDTlk6nWfj5Cts2pRJaV.png)
そんなため息を漏らしているうちに、待っていると、前菜のサラダが運ばれてきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1729954662-YtMzkqN7mGQ6JEpCA8Xc3xlD.png)
そして次は待っていました。
メインの「Pierrade」が運ばれてきました。そこで目にしたのは、なんと熱々の石板!
![](https://assets.st-note.com/img/1729955038-l5NZiowJEzm0IeuM3pStXkfV.png)
実はフランスのスーパーでは薄切り肉なんてほとんど見かけません。
家で食べたい時は自分で切るしかないほどで、見つかるのは本当に稀。
![](https://assets.st-note.com/img/1729955369-swPYWU41bZ2cyO7Ln3umhgVq.png)
これは…「焼肉だ!」と、
石板の上でジュージューと音を立てて焼かれるお肉に大興奮。
![](https://assets.st-note.com/img/1729955945-oL7wNqBgPjMhm0tU6XI9JWvK.png)
窓の外で秋の日が沈みゆく中、夫もにっこりと満足げです。
さらに、付け合わせの4種のソースも驚きの一品ぞろい。
粒マスタードの効いたディジョンソース、ハーブが香るプロヴァンスソース、にんにくたっぷりのアイオリ、赤ワインをベースにした秘伝のソースが並びます。
![](https://assets.st-note.com/img/1729956189-Eq5e7Fhiz3ntxPHQ08ACwfvd.png)
これがまた、それぞれに絶品。焼き上がったお肉につけて、にんにくが効いたグラタン風ポテトと一緒に食べると、もう至福のひとときです。
日本の焼肉は醤油ベースのタレで、ご飯と一緒に食べたいけどこの4種のソースにはグラタンが合うよね。
似ているけれど違う。違うけれど似ている。
食文化の面白さと、どこかで繋がる味覚の不思議を感じながらデザートを味わう。
![](https://assets.st-note.com/img/1729957004-qAD8Vf392shjUTxPgZOBwyao.png)
沈む夕陽を眺めながら、違う国の料理なのにどこか懐かしい味わいに心が温かくなって。
南フランスの秋の夕暮れは、私たちの前で静かにその色を深めていきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1729957760-ngoFs2rOYBGpC1xb30mj7dSu.png)