誰かに変わらないことを期待することはできない
こんにちは!アロマ心理学開発者大島鶴枝です。
本日は、『脳に効く香り〜精油の効果をモノアミンで考える 鳥居伸一郎著』より、脳内のモノアミンと人間は感情的な生き物であり、誰かに変わらないことを期待することはできない、内容でお伝えしていこうと思います。
モノアミンとは?
ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニン、アドレナリンなどの総称のこと。私たちアロマセラピストは、モノアミンを脳内神経伝達物質と呼んでいます。
私たちの感情は、このモノアミンの分泌によって作られます。
元気のノルアドレナリン
興奮系の脳内神経伝達物質で、『やる気が出る』『集中力が増す』などと言われ、活動的になります。
ノルアドレナリンはストレスと密接な関係があります。朝の目覚めの良い人は、副交感神経優位な寝ている状態から、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、それに伴いノルアドレナリンが分泌されることによって、目覚めが良い状態で起きることができます。
ただ、朝起きる時のストレスは有益なストレスですが、それ以外での不快なストレスの際にもノルアドレナリンは分泌されるため、現在人はノルアドレナリンが過剰に出ていることが多いと言われれいます。
安心のセロトニン
安心に関わる脳内神経伝達物質です。
睡眠や情動、食欲、痛覚、運動機能の情報に大脳に投射し、情動や体温、血圧の調節、性行動の調節なども行います。
精神を安定させる作用があるので、ノルアドレナリンが分泌されると一緒に分泌されます。
興奮してもどこか冷静でいられるのもこのセロトニンのおかげなのですね。
満足のドーパミン
報酬系の脳内神経伝達物質です。
興奮や感動した時、例えば試験に合格した時、やったーと嬉しくなるのはこのドーパミンが多く分泌されているからです。
楽しかったことを繰り返し行いたくなるのも、このドーパミン作用によるもので、1度満足を学習すると、以前味わった満足を再び経験したくなり、同じことを繰り返すのです。
私たちの多くは、物質社会において、体験することで、モノアミンが作り出した感情と紐づけられ、脳内に過去の記憶として蓄積されていくのです。
私たちの現実は潜在意識9割
脳はインターネットと違って多くの種類の記憶を留めておくことよりも、記憶の断捨離が得意です。
そのため、物質社会で体験した出来事の中で、感情が動いた出来事と記憶を紐付け、それを長期記憶に収納します。
初めは、海馬と呼ばれるタツノオトシゴに似た場所に蓄積し、そこにモノアミン分泌によって作られた感情と紐付けし、大脳新皮質に収納していくのです。
脳内は、シナプスとシナプスを電気信号で、伝達するため、健在意識を司る大脳新皮質で私たちが物事を考えたり、行動したりすると、
その度に、光が投射され、過去の記憶がまるで映写機で映像を見ているかのように映し出されます。
その過去の記憶を、私たちは無意識で、脳内で映像を見ながら、再び感情を作り、行動しているのです。
そのため、私たちの感情は、とても変わりやすく、過去の投影によって、良い気分だったり、悪い気分を作り出していることになるのです。
なぜ、私たちは反省するの?
モノアミンの一つに、アセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質があります。
このアセチルコリンは、睡眠や記憶、経験に関与する神経伝達物質です。
過去の無謀な行動や失敗した経験を反省して、同じことを繰り返さないように、抑制的に発信します。
このアセチルコリンは、寝ている間に、記憶の整理を行っています。その日に体験したことを収納している海馬から、必要な記憶は、大脳新皮質に送られ、長期記憶となっていくのです。
アセチルコリンは、過去担当で、私たちの生存を脅かさないように、『嫌悪の回想』を行います。
この嫌悪の回想がひどくなっていくと、人は、脳内で逃避行動を行います。
それが、アセチルコリンエステラーゼという酵素によって、シナプスとシナプスを行き来する、アセチルコリンを阻害し、記憶の伝達ができないようにする『認知症、アルツハイマー病』の始まりです。
実は、認知症は、私たちの記憶に刻まれた潜在意識からの投影が辛すぎて、向き合うことができなくなった人たちの『逃避行動』なのです。
人間は、現実社会に集中できていない
私たちは、2020年まで、目に見えるものしか信じないと言った『土地の時代』を長きに渡り経験してきました。
そのせいで、多くの人類は、目に見える現実社会でのあらゆる確証を求め、それしか信じないで生きてきたわけですが、
私たちは、現実社会を生きているようで、ほとんどを脳内で生きています。
現実社会は、物質の世界です。
もし、100%現実社会に目を向けて生きるのなら、お茶を飲むだけで
カップを触った感触、口に入れた瞬間の冷たさや温かさ、喉を通る感触まで、そこに集中していることになります。
でも、多くの人は、お茶を飲むという行為そのものを、体験しないで、脳内で、あらゆることを考え、生きています。
お茶を飲みながら、お茶の美味しさに、いちいち感動していますか?
多くの現代人は、忙しくて、そんな暇はありません。
私たちは、現実社会を体験できているからこそ、その世界だけが、私たちの世界のように感じるのですが、多くは脳内に投影される過去や、その投影を使って未来を作り出し、脳内で生きているのです。
誰かに変わらないことを期待することはできない
今まで、地の時代で生きてきた世代は、潜在意識の中に、人をコントロールすることで、目に見える確かなものを得ようとする傾向があります。
つまり、『人に永遠にそうであることを求める』ということです。
特に日本人は、空気を読む文化であることからも、個性よりも平等性を大切にしてきました。
なぜなら、機械がなかった時代、まるで機械のように真面目に同じことを繰り返すことができる日本人がとても貴重であったからこそ、
高度成長期に、日本は世界2位という経済大国になれたのです。
でも、時代は変わりました。
今は、機械のように同じように働ける人が必要なのではなく、その人にしかないオリジナリティを求める時代へと変化したのです。
そして、人は、感情的な生き物です。
そして、毎日、同じことを同じ時間に行っても、1日たりとも、同じ日はありません。
人の心は、『コロコロ変わる』から『ココロ』なのです。
今の自分の感情に目を向けてください。
あなたの感情は、楽しい、嬉しい、ワクワクに満ちていますか?
良い感情は、脳内で投射される過去を良いものにします。
そして、その良い過去によって、私たちは良い感情を維持することができるのです。
今、目の前に起きているものに、目を向け、感動し、喜びを心に刻もう。
1日だって、同じ日は、訪れないのだから・・・。
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