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私たちのフリースクールや不登校児童生徒支援室では、ゲーム機やスマホ・タブレットの持ち込みを禁止にはしていません。
その理由にはいくつかありますが、フリースクールや不登校児童生徒支援室に通うことはあくまでも「寄り道」だと考えているからです。
息抜きをして、体が記憶したトラウマをケアし、友だちと過ごすことの楽しさを思い出し、自分のこれからのことを自分で考えられるようにするための場所で、だからこそ復学できるし、進学もできるのです。
学校と同じようなルールがあれば息抜きもできないし、学校みたいな雰囲気だとトラウマを呼び起こしかねません。
「他の子どもたちが学校に行ってる間にゲームや動画を観て遊んでるなんて良くない」とか言っても、どのみち家にいてても同じです。
家にこもり、そこから前に進もうとしない状態よりも、「寄り道」しながらでも前に進む方がいい。
むしろ、気軽に「寄り道」してもらえるなら、フリースクールや不登校児童生徒支援室にゲーム機やスマホ・タブレットを持ち込むことは大歓迎なのです。

「はじめまして」でも共通の話題ですぐ仲良しに🎶

でも、心配されないでください。
たとえ「寄り道」だとしても少しずつ前に進んでいます。自分のこれからのことを考えられるようになり、自主的に勉強の時間を持つようにもなります。ずっと遊び呆けているわけではありません。
実際に、うちのスクールを利用した子どもたちの実績として、在籍校に復学した子も多いし、中学3年生のほとんどが志望高校に合格してます。高卒後、大学に進んだ子もいますし、現在働いてる子もいます。
何よりも、みんな元気で笑顔をたくさん見せてくれます。
不登校の子どもたちにとって一番に大切なことは「寄り道」が出来るようになることです。
自分なりの「寄り道」の方法を覚えると、将来また何かでつまずいたとしても、「寄り道」して自分でケアすることが出来ます。それが出来ずに、ひきこもってしまったり、希死念慮を抱いてしまう人はたくさんおられます。
「寄り道」の内容よりも、「寄り道」が出来るということに意味があるのですよ。


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大倉一真(一般社団法人パーソナルサービス支援機構 代表理事 / 鹿児島県大隅地域を拠点に不登校・ひきこもり支援、自殺対策事業などを展開)
私たちの仕組みだけではまだまだ十分とは言えません。ここ、鹿児島県大隅地域は東京都や大阪府くらいの広さであるにもかかわらず公共交通機関がほとんどなく、家族の送迎が無ければ支援に繋がることができません。特に、一人親や困窮家庭で支援が必要な方のために送迎の仕組みを充実していきたいです。