「教える技術」を看護現場に応用してみた
みなさん。いつもスキありがとうございます。
つかさ@パーソナルプリセプターです。
今日は、前回紹介した「教える技術/インストラクショナルデザイン」について、続編を書いていきたいと思います!
特に看護現場の目線に立って、病棟看護師で教育担当の私つかさが、ポイントをしぼってお伝えします!
今回も参考にするのはこの本、早稲田大学の向後千春先生
世界一わかりやすい 教える技術 – 2018/4/15 向後 千春 (著)
この記事を見れば、こんないいことがあるかも!
すでに教える立場にいる方にとっては、
「なんとなく自己流で教えている」から、ひとつ軸となる知識が吸収できます。
さらに「教える技術」に興味がわくきっかけになれば幸いです。
新人看護師さんにとっては、先輩から教わった内容について、
どのようなポイントを意識して実行すればいいかがわかるようになります。
知っておくだけで指導内容の吸収力が上がるので、お得ですよ!
さて、「教える」といっても、非常に漠然としています。
今回は、「そもそも教えるとは」のインストラクショナルデザインの導入の部分と「3つのゴール」という教える内容の3分類についてお伝えしたいと思います。
●そもそも、教えたいことは明確になっているか
めっちゃ当たり前なことをはじめに言うのですが、
教えることがクリアになっていないと、教えられる方には伝わりません。
いくら熱意を込めて説かれても、教えられる側は「?」って思ってしまいます。
圧倒されてうなづいてはいるけど、明確な理解になっていないから自己解釈になってしまう恐れもあります。
でもこれは意外に看護現場では多いと思いかもしれませんね。
先輩「そんなんじゃダメ、よく考えて!」
先輩「迷わなくていいから、先に〇〇して!」
具体性どこー?となります。
つかさの新人時代の実体験でも、ありますね。
なので、教えたいことが明確になっている必要があります。
▶︎教えたいこと=相手にできるようになって欲しい具体的なこと、をはっきり決めましょう。これは、教えるというスタートラインの前の話。
「できるようになってほしいことを具体的にする」が始まります。
ちなみに、正直、超基本的なことからでもいいと思うんですよね。
例えば、「PHSでドクターに患者の状態を報告する」を実際にする前。
おそらく緊張しているだろうから
「伝えなきゃいけないことはこれだね。あとはDr側も聞き辛いこともよくあるから、とにかくまずは大きな声で伝えてみよう」これでもいい。
だって、PHSで大きな声で話すの大事ですよ笑
モニターとかナースコールの雑音もあるし、声が小さいと聞こえなくて、忙しい先生だと後回しになってしまうこともあります。PHSでの会話、初級編というところですが、相手のレベルにより教えたいことが明確になってますので◎。
●結局、変えるのは相手の心ではなく、「行動」
ここは参考図書を引用したいと思います。
・教える技術では、相手の「心」まで変えることはできません。気持ちを変えられるのは自分だけです。変えようとすると余計かたくなに変わらなくなってしまう。
・上手に教えるためには、相手の「心」を変えるのではなく、「行動」を変える。
つまり、その人が今まできなかった行動をできるように変えることが、「教えた」ということになる。
これ知った時に、なるほど!と目がさめるくらいの衝撃でした。
そうなんですよね。 できた行動を見て、教え方を評価する。
そもそも「心」って直接見えないですし、私たちはその人の行動を見て、心や性格のありようを推測しているわけです。なので、教える時には行動ベースに落とし込んだ伝え方が必要になります。
責任感のある看護師になって欲しい → わからないことちゃんと聞くことができる
主体的に仕事ををもってほしい → タイムスケジュールを立て、修正もできる
▶︎もし、あなたが後輩や新人に「こうなってほしい」と思う願望をもってていたら、それは行動で表すとどんな行動になりますか。
それを踏まえて、後輩や新人さんたちと共有してみるといいかもしれません。
●「教える」ゴールは3つに分けられる
「教える技術/インストラクショナルデザイン」では、教えるゴール(行動)は3つに分類されます。
運動スキル ピアノを弾く、スキーをする、タッチタイピング
認知スキル 伝わりやすい文章を書く、プレゼン
態度スキル リーダーシップをとる、習慣化する、モチベーションをあげる
運動スキルは「体をどのように動かすか」というのがゴールになります。
認知スキルは「頭を使って考えること」を指し、複雑な思考プロセスを経て実行することがゴールになります。
態度スキルは、運動スキルや認知スキルを使おうと、決心する能力を言います。
はい。3つに分類できるですね。
で、ちょっと態度スキルはイメージが難しいかもしれませんが、その場で状況判断をし、実際にどのような態度・姿勢をとるか。たとえば臨床では、患者さんとの間でトラブルが生じた時にどうすればいいか(接遇)といったことが挙げられると思います。
3分類にしたんですが、これは小さい行動にも落とし込めます。
ex. 運動スキル 採血のときに血管が動かないように翼状針を刺すとか
ex. 認知スキル 事実(バイタルサイン)とアセスメント(〜と思われます)を分けて、先輩に報告するとか
それぞれ行動ができるようになる伸ばし方やコツがあるのですが、また次回に要点的にお伝えしたいと思います!このシンプルな3分類を知っていれば、効率的に看護師のステップアップができると思うので、お楽しみに!
最後に
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それでは、また次回の記事でお会いしましょう!