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"エコーチェンバー現象"を知っていますか?

今日もありがとうございます。パーソナルサポーターの山田です(^ ^)

グエンは言う。「エコーチェンバーは、いわば人間の弱さに巣食う寄生虫だ。(中略)フィルターバブルの中では、外部の声が聞こえない。エコーチェンバーの中では、聞こえるが一切信じない。」

出典)マシュー・サイド:多様性の科学. ディスカヴァー・トゥエンティワン

こちらの書籍にある一節です。

「エコーチェンバー現象」という言葉をご存知でしょうか?
同じ意見の人同士でコミュニケーションを繰り返すことで、特定の思考・信念が強化される、というものです。冒頭の一文はこの現象のイメージを説明した言葉ですね。

同じように「フィルターバブル」と言われるものもあります。
インターネットを使用していると検索サイトのアルゴリズムが過去の履歴をふるいにかけて、自分の好みに合うものを "おすすめ" してくれます。この「フィルターバブル」は、極端な場合、泡の中にすっぽりと包まれたように、自分と反対の意見や思考・信念から完全に隔離された状態になります。注意が必要ですね。

極端な例まではいかないとしても、これらはどちらも「気づかないうちに視野が狭くなる可能性」を教えてくれます。

「エコーチェンバー現象」に関わる興味深い一節をご紹介します。

◻️インペリアル・カレッジ・ロンドン(理工系の名門大学)のセス・フラックスマン博士とピュー研究所(アメリカのシンクタンク)の共同研究は、現代のデジタル社会についてまた別の見解をもたらしてくれる。

◻️インターネットの全体的な利用状況を見てみると、利用者は全体的に自身の考えに合う情報のほうを選択的に見ている率が平均して高かったものの、反対意見も目にしていたという。

◻️面白いのは、自分とは反対の意見を見たときに何が起こるかだ

◻️普通に考えれば、たとえ正反対の意見でも、十分な裏付けや証拠を目にすれば、それまでの自分の意見を多少なり和らげるはずだ。

◻️しかし実際はまったく逆のことが起こる

◻️以前にも増して自分の意見を極端に信じるようになるのだ。

出典)マシュー・サイド:多様性の科学. ディスカヴァー・トゥエンティワン 

反対されると余計に頑固になるようなイメージでしょうか。

別の研究者による調査でも「SNSの利用がエコーチェンバー現象による分極化を新たに引き起こしている可能性がある」という結論も出ているそうです。

これらの現象が「良いか・悪いか」ということではなく、インターネット・SNSを使用する以上、自分にもこの現象が起こっているという前提に立って、時々自分を俯瞰しながら、事実を素直に受け止め、客観的に判断することを大切にしたいと思います。

今日も来ていただきありがとうございます。
そうは思っていても、普段の日常の中では、よほど注意しないとこの現象が自分に起こっていることに気づきにくいですね。
それでは、いってらっしゃい(^ ^)

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