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取引するエージェントは定期的に入れ替えたほうがいいと思う話

先日、日本を代表する企業のひとつといってもいい、長いお付き合いになるお客様のアポイントに同席をしました。

ここ数年で数十名の採用を支援させていただき、とりわけ当社からの紹介する方々は、環境に大変マッチしていたこともあり、活躍する社員が多いとフィードバックをいただいてました。

そのような背景から大きな期待をいただき、数あるエージェントの中でもおそらく当社だけだったと思うのですが、定期的にミーティングを設けていただき、より優秀な人材を採用するにはどうしたらよいか?についての議論を行ってきました。

そうして、そのお客様の仕事内容をはじめとするたくさんの情報が集まり、このお客様の魅力を語るに十分な情報がありました。

しかしながら、ここ一年程、ご入社いただくどころか、ご推薦できる人数、その会社の求人の話を聞いてみようとする転職希望者の方々の数がおおよそ半分以下に減っていたことが、課題となっていました。

何か新しい施策はないかとお客様から常に求められてきましたが、ここまでたくさんの施策を講じても、これといったクリティカルな取り組みにはつながりませんでした。

当社の担当がかわったわけでもなく、何かお客様としてネガティブなニュースがあるわけでもないし、むしろ話題となるような素晴らしい取り組みがり、非常に広報しやすい状況にあったのです。

むしろそのお客様へのポジティブな関心は大きなものになっていたはずです。

社内でも多くの時間を割き、徹底的に分析を行った結果、

求人もデフレ化する

という結論にいたりました。

本来、デフレーションとは「物価が下がり続けて、お金の価値が上がり続けること」を意味します。

つまり、お付き合いするエージェントが人事も把握できないくらい増えたことにより、求人を広報するエージェントが増え、良くも悪くも、よくみかける求人に置き換わってしまったのです。

ちょっとむりくりかもですが、これを求人と転職を希望する方におきかえると、求人の価値が下がり続けて、転職を希望する方の選択肢(=どこのエージェント経由でエントリーするか)が増えるということです。

そうなってしまうと、われわれから転職を検討する方々に声をかけても、
「あっその話、すでに聞いてます」「知っています」といった答えが返ってきて、詳しい話すら聞いてもらえない状態になってしまったのです。

一見、人事の視点ではいいようにも見えるのですが、エージェント各社、当社の担当の中でも、当然ながら情報の伝え方は良し悪しがあります。

すでに他社のエージェントで話を聞いた方々に、改めてわれわれから説明の機会を設けさせていただく機会がありました。

「え、それ、知らなかったです」「改めて興味を持ちました」ということが実際に数多くあるのは事実で、はじめに当社から話をさせていただけたらなと思うことが結構な数あります。

よって、ひとえにエージェントを広げればいいというわけではないなという話で、転職を希望する方でも、エージェントの担当次第で、かなり転職先の運命が左右されるなということでもあるのです。

今回、そのお客様に求人をお願いするエージェントを絞りましょう、という提案をしたのですが、お付き合いするエージェントをいきなり絞るのは、、、という答えが返ってきて、議論をまったくもって進めることができませんでした。

採用もマーケティング活動のいっかんで、戦略は絞ること、選択と集中をすることです。

せめて、取引開始後、半年以内でも推薦がひとりもなかったり、入社の実績がないのであれば、定期的に入替えをすべきかなと考えています。

ここは営業担当の個力にかなり起因しますし、人材業界の営業も入替えが激しい業界です。比較的若い業界ですし、人材紹介の経験も1年未満の営業が多いのも実態です。

ですので、このようなコミュニケーションも少なからずでてくるのだと思います。

当然、われわれも選ばれる立場になりますし、求人をいただけないと困るのですが、それでもエージェントは絞るべきだと考えています。

大前提、転職をしたい人の数はかぎられており、エージェントは10社もいれば、採用をしたいすべての対象者にはお声がけできるはずです。

ある意味、早い者勝ち(=いち早く転職を検討されている方に声をかける)で勝負が決まりますが、可能性としてあるのは、ひとりひとり転職を希望される方の経歴をみてスカウトを送るどころか、一旦、対象となりそうな方には、エージェントが一斉送信するという力学に働きかねないのです(実際、スカウトサイトにそういった機能はあります)。当社は使っていないのですが。

実績があるエージェント+実績が出せそうなエージェント(=営業担当)のみで、採用の広報をしていくと、かなりの結果がかわると思います。

実際に冒頭のお客様とは別の会社にはなりますが、取引するエージェントを10社程度に絞った結果、ご紹介できる人数は約2倍にもかわりました。

転職を希望する方にも精度と鮮度の高い情報をお届けできるため、非常に満足いただいています。

エントリーに苦戦している企業様は、一度試されてもいいかもしれません。

人材紹介業の社長が本音で思うコト、今日は書いてみました。

ペルソナ株式会社 佐野

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