ノラ子猫あずかり日記 8 (暖房用ホッカイロ)
12月に入って、今朝も冷え込んだのでファンヒーターのスイッチを入れてから、物置きにある猫小屋の中を覗いてみた。
「新しく作った2階の寝床は、使ってくれているかなー。」
発泡スチロール製の寝床が2個になったので、2匹は別々に寝ていると思った。しかし2階の寝床の中を覗くと、もぬけの殻だった。
すると、1階の猫小屋からから黒ブチの子猫が這い出してきた。
2匹が一緒に寝ているのかと思い、しばらく待ってみたが茶トラの子猫は出てこなかった。
「茶トラ子猫は、出掛けたのかな?帰ってきてないのかな。」
エサを準備していると、猫小屋の入り口から中を覗いている茶トラの子猫が見えた。
「なんだ、そこにいたんだー。」
ミルクを温めて猫小屋の中に入れてやると、茶トラ子猫も中に入ってきてミルクを飲み始めた。
「エサのチカラはすごいね。」
「こに来ればエサが食べれる事を早く覚えて貰らいたいね。」
2匹は、ひとしきりエサを食べて水を飲むと、揃って猫小屋の外に出て行って戯れ合い始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
ビニル温室で作った猫小屋は、外気温とあまり変わらない気温だった。本格的な冷え込みに備えて、使い捨てカイロを猫小屋の中に入れてみることにした。
使い捨てカイロを、寝床と床に置いた。一夜明けると、ビニル温室の内側に結露を発見!
「水滴が着いているー!」
「温度差があるという事だねー。」
エサをやるためにビニル温室の扉を開けると、暖かい空気が中からフワっと流れ出た。
「カイロ、効果あるねー。」
使い捨てカイロは、効果が一晩しか持たない。使い捨てカイロだから、毎日使うと出費が嵩んでしまう。悩むところだが、効果がある事が分った。
さらに驚いたのは、1段目の猫小屋から子猫達が2匹一緒に這い出して来た事だった。
「2匹一緒に入れるんだねー。」
「寝床の温かさ覚えたねー。」
茶トラ子猫に、寝床の良さを覚えて貰うため、使い捨てカイロをしばらく続けることにした。
___ つづく ___