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サイゼリヤで新しい扉を叩く

とても疲れ果てている日だった。

ホテルの稼働率がぐんと上がり、2時間近く残業をしてたくさんの部屋をお掃除した。

あ、知らない方に軽く説明すると、ホテルの客室清掃のパートをしています。


もう腰から下がガクガクして脚はもつれ、ふくらはぎはパンパン。

お昼休憩ももちろん無いので、お腹はぺこぺこ。

今日はもう夕飯作りたくない、、。このまま泥のように眠りたい、、。

そんなことを心のなかで呟きながら帰路に着いた頃、夫からグッドタイミングで良い提案が。

『サイゼリヤに行くなんていうのはどうですか?』


その提案、もちろん乗った!!!!!



サイゼリヤで食事なんていったいいつぶりだろうか。

気付けば一年近く来ていなかった気がする。

サイゼリヤは私の中ではイタリア料理がたらふく食べられる飲み屋だと思っている。

下手な居酒屋に行くよりもお腹いっぱい食べられるし、味は最高だし、ワインも思う存分飲める。

幸い、二人とも次の日が休みだったのでワインをデキャンタで注文することに。もう酔っぱらう気満々で笑える。

料理はとりあえずピザとエスカルゴを。ワインは赤からはじめることにした。

目の前にピザが来たのに次に何を頼むか悩んでいる夫。かわいい。

ピザの耳をバゲット代わりにして、エスカルゴのオイルに浸して食べるのがたまらなく美味しい。

オイルにチーズ。ギルティな食材たちが空っぽの胃を満たしていくのが最高に気持ちよかった。

まるで身体の中にガソリンが入っていくよう。

でも、もう年齢もアレですし、野菜がない食事はなんだか物足りない気がするのも事実。

サラダを頼もうという話になり、サラダメニューを吟味。

カクテルシュリンプも捨て難いけれど、実はずっと気になっていたメニューがあった。

それが『柔らか青豆の温サラダ』


私は何を隠そうグリンピースが大の苦手。

あの独特の風味と口の中に残るボソボソ感がどうも幼い時から好きになれないのだ。

この、柔らか青豆の温サラダは見た目が見るからにグリーングリーンピースしている。それ故にずっと縁がなく避け続けながら生きてきた。

そんな私がこのメニューに興味を持ったきっかけが、同じくグリーンピース嫌いの旧友が美味しい。とInstagramのストーリーにアップしていたからだった。

なんでグリンピース嫌いな人間がこれを美味しいとおもえるの!?どういうこと!?

これは自分の舌で確かめるしかない。そう心に決めた。

そして、とうとう初のご対面。

ほんのり温かな青豆の上に温玉とチーズ。

目に優しい彩りは確かに食欲を掻き立てられる。

勇気を出して一口。

あれ、、、?グリンピースじゃない、、、?なんだこれは!美味しいじゃないか!!!!!

噛み締めるたびに皮が弾け、プチッとした食感も楽しく、豆の優しい甘味が口いっぱいに広がる。

グリンピースのあの嫌な感じは一切なく、全く別の食べ物だった。

温玉を割って混ぜて食べると、まろやかさが加わり、また別の顔を見せる。

今まで食べてこなかったことを深く後悔した一瞬だった。

夫も実は初体験だったようで、美味しいと言いながら食べていた。

私たち、完全にサイゼリヤの新しい扉を叩いちゃったね。またサイゼリヤが楽しくなっちゃうよ。


最近、私の大好きだったメニューがリニューアルしたそうで、そちらも気になり注文してみた。

イカ墨入りセピアソース

どうやら今までの漆黒のイカ墨パスタから、薄付きのソースに変更されたようだ。

これによって、食べるタイミングを気にせず気軽に食べられるようになったらしい。

色こそは薄付きなものの、魚介の風味はしっかりしていた。

前の様に食べたらお歯黒になることもなく、唇の縦シワに着くくらい。こちらもティッシュで簡単にオフすることができる。

うん、確かにこれは食べやすくなった。
 
ライブ前でも気にせず食べられそうだ。

そして追加でソーセージたっぷりのピザを頼み、これを白ワインで流してフィニッシュ…!

ソーセージたっぷり。Theカロリー!これが美味しいのよ。

こんなにお腹いっぱい食べて、気分よく酔えても二人で3000円弱。安い。安すぎる。

サイゼリヤはやはり最高のイタリアン居酒屋だった。

またサイゼリヤデート連れて行ってもらおう。

今回はデザート食べられなかったから、次はデザートもリベンジするぞ!!

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夏沢 ぺろみ
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