予言的中 さらば「うたよみん」
さらば「うたよみん」 これはミルクさんのブログ「短歌のリズムで」2020年7月20日付のタイトルです。
つい先日、2023年3月31日で短歌投稿サイト、うたよみんのサービスが終了するとのニュースがありました。2年以上も前にミルクさんのブログを読んでいた私には何の驚きもなかったのですが、サービスが終了することよりもミルクさんの傑出した洞察力による予言が的中したことの方が驚きでした。
それは裏を返せば、短歌を食い荒らす害虫が一匹も減っていないことを表しているのです。
サービス終了と聞いてツイートに流れてくるのは、
・無くなる前にダウンロードしておこう
・吐き出す場所がなくなった
・無くなる前に供養しておく
・別の投稿サイトを教えて
・ツイッターよりも気軽に投稿できたのに
・黒歴史終了
・うたよみんに投げてあった
・こっそり詠めなくなる
気軽に、誰にも知られずに投稿できることが、とても良い方向へ働いたとは思えない結果が、今回のサービス終了を招いた根本原因であることを最後まで多くの参加者たちは理解できませんでした。
ミルクさんの言葉をお借りすれば、やはり短歌は「舐められて」いるのです。
競争を避け、底辺を好み、だらだらと自分の事だけを垂れ流す短歌モドキを、コストを掛けてまで残すことは馬鹿らしいということでしょう。
うたよみんが無くなっても、害虫は他の場所でまだまだ吐き出し続けるでしょう。
しかし、いずれ同じことが起きて、またサイトごと無かったことのように消えてなくなってしまう。それを死ぬまで続けるのでしょう。
短歌は決して言葉や心のゴミ箱ではありませんし、何より「捨てておく」ような陳腐な内容のものを「見て欲しい」とか「届いて欲しい」などと言うものではありません。
111万の短歌はその殆どが自己顕示欲と身勝手な自分語りを綴っただけのものだったのでしょう。
短歌を軽んじた罰が下っただけのことだと思います。
明日地球が滅亡してしまうとしても、既に私の胸の中には暗唱できるミルクさんの歌がいくつも刻まれています。それこそが短歌であり、それこそが尊い時間の片鱗なのだと思います。もしかすると来世にまでもって行けるかもしれませんし、何より死後の世界の人たちに「こんなに素晴らしい歌があるんだよ」と自慢してみたいとすら思います。
頻度は少なくなりましたが、ミルクさんの創作は続いています。
続いている限り、追いかけて学べることがあると思っています。
まるで最後の道標のように「うたよみん」に置いておいて下さった33の短歌を、一つずつご紹介していこうと思います。
1/33 「抱き合えば引き離せないお互いの磁力を知って友と呼び合う」
大人の恋の切なさが染みてくる、三十一音のラブソングです。
ミルクさん 短歌のリズムで https://rhythm57577.blog.shinobi.jp/