【医学部勉強シリーズ】腫瘍1【病理学:第3回実習】

みなさんこんにちは!今回は腫瘍1の実習についてまとめました。医学部の講義の雰囲気を感じていただければ幸いです!なお腫瘍の顕微鏡観察画像を添付していないため、一部わかりにくい表現があるかもしれません。ご了承ください。

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大腸管状腺腫

ポリープが確認されたため、その組織構造を観察する。上皮性の良性腫瘍である。 つまり腺腫である。正常な組織では、核が1列に並んでおり、細胞に極性がある。また粘液が存在して、杯細胞も観察できる。 良性の腫瘍の組織では、核が偽重層の構造をとっている。 細胞の極性がなくなりかけており、管腔側に核が寄っている。核が濃く染色されているが、悪性の癌に比べると色は濃くない。 良性の腫瘍部分をさらに細かく観察すると、管腔の形は整っており、管腔は独立している。クロマチンが凝集したような構造が見える。

大腸癌

上皮性の悪性腫瘍である。つまり腺癌である。 今回の試料ではS状結腸の一部を採取してきた。 まず肉眼観察することによって腫瘍部分と正常部分を見分けることができる。腫瘍部分は腺管の形がいびつになっている。腺管同士がくっついており癒合していると言える。 また血管内にがんが侵入していることがわかる。このことにより肝臓にがんが転移する。 また細胞が死んだ残骸が見えることもある。

小腸GIST

非上皮性腫瘍である。肉眼観察によって粘膜構造などを持つ正常組織と、腫瘍部分を区別することができる。腫瘍部分を拡大して観察すると紡錘形の細胞を観察することができる。 管腔構造を確認することはできない。

※GIST(Gastrointestinalstromaltumor): 消化管間質腫瘍

肝細胞癌

B型肝炎やC型肝炎が進行し、肝硬変となり、さらに進行して肝細胞癌になる。現在では肝細胞癌になる人は減少してきている。 肝臓の肉眼観察により結節を確認できる。ウィルスで細胞が死滅し、死滅と再生を繰り返すことによって結節ができる。正常組織でも結節は確認できるが、腫瘍組織では肝細胞癌になった結節を確認することができる。 悪性腫瘍部分を観察すると、紫色で濃く染まっている。これは核が腫大していることが原因である。

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