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娘がうっかりバレエを始めてとっとと留学してしまったのだが

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バレエに疎い親のもとで、娘がうっかりバレエを習い始め、中学卒業したらとっとと留学してしまったので、どうしてこうなったかを振り返ろうと思う。
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#学校

15歳、娘の旅立ち

15歳の娘が、とうとう旅立ってしまった。 バレエ留学のために。 経由地のスイス、チューリッヒ空港からLINEがあった。 心配していた飛行機の乗り継ぎも、無事にできたようだ。 だがしかし――。 「英語が全然通じない!何を言ってるのかもわからない!」 いくらドイツ語圏といっても、まだ乗り継ぎ地の空港である。 英語は通じるはずと思っていたが、 「『ウォーター』ですら伝わらなかった」 これには本人もかなり打ちのめされた様子だった。 娘は4歳のとき、アルファベットを書きた

【目指せバレエ留学】次に立ちはだかるのは中学進学問題 2

娘が小5の時点で、私立中学への進学を視野に入れるべきか、少し考え始めた頃の話。 この頃、特に気にしていたのは、子どもたちの睡眠時間の確保だった。 中3で受験生の兄も、ピアノと勉強に追われ、寝る時間がどうしても夜11時を過ぎることが多かった。 夫も私も「中学生で健康を疎かにしてまで優先すべきものは何もない」と考えていたが、現実はなかなか厳しい。 さらに問題は、娘のバレエに関する体格のことだ。 バレエで留学を目指すなら、ある程度の身長が欲しい。 ところが娘はあまり背が高い

【目指せバレエ留学】中学生活

中学に入ると、娘の毎日はさらにハードになった。 学校が終わるとそのままバレエに直行し、帰宅は夜10時ごろ。 お弁当はお昼用と夕飯用の2つを用意する必要があり、バレエの荷物と合わせて毎日大きなリュックを背負って登校する日々だった。 就寝時間はどうしても夜12時頃になってしまう。 それでも、小学校時代の知り合いが何人か同じ中学にいたおかげで、友達作りには苦労しなかったようだ。 高校受験はないけれど、娘には別の目標があった。 そう、バレエ留学だ。 留学先によっては学校の成績や英

【目指せバレエ留学】いついくか〜バレエ留学に適した年齢とは?

中学生になって次に考えなければならないのは、「いつ留学すればよいのか」ということだ。バレエ漬けになりたい娘は、今すぐにでも行きたい!と熱望するが…。 とはいえ、本場から見ても注目されるような体のラインや能力を持っているわけでもなく、さらに経済力が豊かな家庭の子でもない娘。 「いつ行くか」なんて、こちらのタイミングで「今でしょ!」と決められるものでもない。受け入れてくれる学校と、ある程度の資金がなければどうにもならないのだ。 ちなみに、ChatGPTに聞くとこんな回答が返っ

【バレエ留学】どこにいくか〜留学先

娘が留学をしたいと言い出した当初、親としては「バレエで留学ができたとしても、その先バレリーナになれるかは別の問題」と考えていた。 バレエを仕事にせずに他の道に進む場合も考えて、英語を身につけられる語学留学としての側面もあったほうがいい。そう思って、英語圏への留学がいいのでは、と勝手に考えていた。 バレエの留学先として、クラシックバレエの本場といえばロシアが真っ先に浮かぶ。ほかにも、オペラ座バレエ学校のあるフランス、ロイヤルバレエ団のあるイギリス、モナコ、ウィーン、ドイツなど

【バレエ留学】9月までニート?

中学卒業後の9月から行く学校が決まった。 つまり、3月で中学を卒業してから渡航するまでの約半年は、一応通信制高校に所属しているとはいえ、本人は9月までニートだー!と笑っていた。 だがしかし、堕落して怠けた身体でバレエ学校に入学するようなことは絶対に避けなければならない。むしろ、今より少しでもきれいになって入学したいものである。 そのためには半年間は自律した生活をおくらなければならない。 とはいえ、いくらでも寝られる&体力もあり遊びたい15歳。 そう、親である私も、子供達が

【ドイツバレエ留学】学校開始。1日のタイムスケジュール

ドイツ入国の2日後から、娘の学校生活が始まった。 日本との時差は7時間。 時差ボケもあって、最初のうちは朝4時起き夜9時寝。 さすがに「早寝早起きにも程があるだろ!」と驚いた。 「昨日の夜は7時半くらいに寝落ちした。今、目が覚めて歯磨いて…」 こんな連絡が来たのが日本時間のAM11時。ドイツでは朝4時だった。 うーん、さすがに早すぎる。 1~2週間もすると、朝は5時起きで安定したようだ。 家を出るのが8時頃だったので、朝はかなり余裕がある。 週1回の通信高校のオンラインレ

【ドイツバレエ留学】行ってみて分かった学校のこと

「外国人と並ぶと消えそうなくらい顔うっすいもん。みんなほんとうに美しくてさ、そんな中でレッスン受けてる私えらくない?」 「筋トレで疲れすぎて座ってるのも辛いから、ずっと足を上にして寝てる。9時まで起きてたらいい方、8時半にはもう無理って感じ。いつも早く寝てる笑」 こんなメッセージが届いたのは、渡独から2週間ほど経った頃だった。 学校生活も本格的に始まり、クラシック、モダン、コンテンポラリー 、ピラティス、インプロ(即興)のレッスン、そして解剖学や栄養学などの座学に加え、不