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映画『サタデー・フィクション』 コン・リー・ノワール(ネタバレ感想文 )

監督:ロウ・イエ/2019年 中国(日本公開2023年11月3日)

ロウ・イエ作品は『シャドウプレイ』(2018年)しか観ていないのですが、嫌いじゃないんです。まあ、大好きってほどでもないけど(笑)

ロウ・イエ観てる俺が好きってことも無いわけじゃないですが、真の動機はオダギリジョーとコン・リーです。
オダジョーなんか、映画初主演作の黒沢清『アカルイミライ』(03年)から観てますからね。古い付き合いですよ。鈴木清順の遺作『オペレッタ狸御殿』(05年)とか。
コン・リーに至っては、『紅いコーリャン』(1987年)、『菊豆』(90年)、『秋菊の物語』(92年)のチャン・イーモウ初期作品からの長いお付き合いですよ。
なもんだから、同じチャン・イーモウ『妻への家路』(2014年)観て、もうすっかりお婆ちゃんだと思ってたら、ただ老け役してただけで、本作じゃキレキレじゃないですか(実は私とあまり変わらない年齢)。

ただ、この『サタデー・フィクション』、終盤は香港映画的な面白さはあったのですが、全体的に余計なものが多すぎる気がします。

まず話。エピソード多すぎ。
元夫のクダリ要らない。女優のクダリ要らない。
連ドラならまだしも、この尺で見せるべきはコン・リーvsオダジョーの構図だと思うんです。
エピソードが多すぎて、話の主軸が何なのか分からない。

で、話が盛り沢山なのに、見せ方までゴチャゴチャしている。
もはや何が起きているんだか分からない。
この見せ方、終盤のアクションシーンには有効だけど、それまでの状況説明には向かない。
ある意味、情報過多なんですよ。

ロウ・イエは、もう少し「引き算」を覚えた方がいい。

(2023.12.27 アップリンク吉祥寺にて鑑賞 ★★★☆☆)

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