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#初心者ビジネス本のススメ 松下幸之助の「道をひらく」は人間を丸洗いする、最高に温かい本。

みなさん、こんばんは。

私は、「株式会社ピープルズ」という会社の執行役員及び経営企画部長であり、その子会社である「スーベニール株式会社」の取締役を務めています。
※私の自己紹介の記事はこちらをご覧ください。
⇒普通のOLだった私が、ある会社の社長になった、たった3つの理由。

とはいえ、若山商店の代表取締役に就任したのが1月、スーベニールの役員に就任したのはこの3月ですから経営陣としては新米ほやほやです。
事業を推進することはこの10年、会社の枠内ではあるものの、たくさん挑戦させてもらいました。中小企業ならではですが、営業面、商品企画、新規開拓、イベント開催、採用、物流と業務の枠も幅広く同時に体験できたことも私の宝になっています。

3年ほど前に、部署の長という役職以外に執行役員という肩書きがついて、❝実際の取締役とは違うけれども、執行する側の最高責任者として、仕事してみるように❞と代表の伊藤に言われたとき、役員の一歩手前の立場で社長の目線に近づきつつも、社員との間をつなぐような自分にやれることはなんだろうと考えていました。
今より一段上のステージにあがるために必要な事がしたい、と思った時、以前から言われていて出来ていないこと、それが「ビジネス本を読むこと」と「数字を読む力を伸ばすこと」でした。

今回はその「ビジネス本を読むこと」の話なのですが、元々本が大好きな私ですが、ほとんどが小説ばかりで、正直ビジネス本は避けていました。
同じように、ビジネス書が苦手という人にたくさんあってきましたので、(特に同年代の女性に多い気がします)そのみなさんの助けになるように、読むようになったきっかけを書きたいと思います。

まず、苦手意識のあった理由のひとつは、若い頃はなんとなく書かれてる通りに言うことを聞くのが嫌だと思い込んでいた反抗期があった笑、のと、もうひとつは、音楽にジャンルがあって、その中にテイストがあるように、文章にも好みってあるじゃないですか。小説が好きな理由も、自分が好きな小説家の方と似たものを探したり、新しい出会いを求めて本屋めぐりをすることが楽しいから。ですので、ビジネス本にも私なりの好みのようなものを求めてしまっていました。正直、本を読むということに捉われて、本質を見れていなかったのだと思います。

ということであまり読まずにきてしまったのですが、これは変えないといけないなと思い挑戦してみることにしました。そうすると、ビジネス本を読むって好みとかそういうことじゃなく中の芯の部分を学ぼうとしたり世界を広げたりする行為であって、要は伝えたいことを捉えようとすることが重要で、本は本でも全く違うものだと思うようになりました。

そうスイッチを切り替えると、ビジネス本を読んでいるとまるで人の話を聞いているような感覚に陥って、それが優秀な人たちと話をしているような感覚になって、お酒を飲みながら読んだりするとお酒飲みながら、仕事の話してる気分になって笑、(さすが感情移入おばけです。)カンブリア宮殿のような気分になるわけで。
ということで、今では、この事業すごいと思ったり、こんな企業を目指したい、と思う会社の方が書いている本を探すようになり少しずつ楽しくなっています。こうやってビジネス本に慣れてくると、知らない業種を学ぶために本を読もうという興味が湧いてきたりとほんの少しずつですが世界が広がるようになってきました。

他には、逆に自分がやっていることを間違ってないと思えたり、出来ていないことを認識できたり、、本というのは不思議なもので、ちょっと距離があるからなのか、よく考えるといつも言われていることを畏まって本に書かれると、まるで新しい気付きのように感じて、すんなり受け入れやすい事が分かりました。
同じ本を読んでも、人によって響く部分は様々だと思いますが、きっと自分に置き換えられるかどうか、または知識を広げられるかどうかが大事なのだと思っています。

そんなビジネス本初心者の私から、初心者のみなさまやこれから読んでいこう!と思っている人に読んでほしいものをお伝えします。

記念すべき第一回は、誰もが知ってる経営の神様、松下幸之助さんのエッセイをまとめた「道をひらく」です。

余談ですが、ディズニーオタク(過去)の私としては、ディズニーシーのインディ・ジョーンズのアトラクションのインディ博士の作業机に新聞が載ってるんですが、そこに、松下幸之助さんの顔写真が載っていることで、パナソニックがスポンサーだからだ!と感激したことがあります。

あのパナソニックを一代で作り上げた方ですから、それはもうすごい方であ
ることは間違いないのですが、本を通して感じた印象は、紡がれる言葉が本当に温かく、ひとつひとつ丁寧であるということです。まるで詩を読んでいるように流して読むこともできれば、一行一行噛みしめながら読むのにも適している、ずっと持ち歩きたくなる本です。実際私は、ベタかもしれませんが、写真のカバー付きの単行本を持ち歩いていて、仕事で落ち込んだ時に、読むようにしています。笑

仕事や経営の大切さを教えられているというよりは、人としての大切さや人生の豊かとは何かを教えられているような感覚になるような厳しいけれど温かい文章からは、人のことを想い、会社のことを想い、日本のことを想っていることが伝わってきます。ビジネス本と言われていますが、人間が成長するための本だと思います。

ということは、つまり、ビジネスマンとして成長するということは、人間が成長するということなんだとしみじみ思います。
特に、この「道をひらく」の中では、人間としての素直さが大事であることを思わされるエッセイがたくさんあります。
共感する部分として、この「素直」というワードは確かに仕事上とても大切なことだと思っています。

私の経験上、入社1~3年の若い社員は、スタートのタイミングの能力はともかく、伸び率でいうと「素直」な人間ほど、圧倒的に成長します。これは顕著に目に見える形で結果に違いが出ます。たまに「個性」を通すことを理由に「素直」になれないと悩む社員もいますが、私は決して「個性」を捨てることが「素直」なことではないと思っています。素直にいろんな意見を聞き入れて、自分の個性を活かすことこそが、人にできない仕事をやることです。
ちょっと遠くから自分を見つめてみたり、時間が経つとわかることも多いのですが、その時々の出来事も、「素直」に受け止めることが、自分にとっても成長でき、気持ちを楽にしてくれることが、仕事の成長にもつながります。個性がある人間こそ、素直であることがビジネスでは無敵だよ、と伝えてあげたいといつも思います。

自分に当てはめてみても、若い頃より素直さがなくなってしまっているなぁと思うことがあり、ダメだダメだと家に帰って反省することもしばしば。仕事の経験を積み重ねるといい意味で自信にもなりますがその自信が勝ってしまうと素直さが隠れてしまうことがあります。自分の意見や強い意志を持つことも前回のコラムで書いたように”当事者は最強”という意味で大切ですからバランスが重要ですが、決して忘れてはいけない部分だと思っています。これも私が新入社員たちに思うように、今の自分に見えていないダメな部分だけれども、上の人間には見えているんだろうなぁ追いつくぞ、といつも思っている部分です。

今回は、松下幸之助さんの「道をひらく」をご紹介しました。
ビジネス本かぁ~、どうせ買っても読まないしなぁ~という方、きっと世界が広がるので読んでみてほしいです。仕事をしていく上では通った方がよい道だな、と感じました。

ビジネス本以外にも、本から学ぶことはたくさんあって、ファンタジーの世界からも事業に活かせることがあったり、心が元気になったり、夢を膨らませてくれることがあります。きっかけやチャンスはどこに転がっているかわかりません。また、そういった本も紹介できればと思っています。

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