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子どもが田んぼからおもちゃを作る?!~子どもたちとの田植えイベント2023~

田んぼからおもちゃを作る?
、、どういうこと??

そんなハテナが生まれそうなタイトルですが、実は文字通りそのままの「子どもたちによる田んぼでのおもちゃ作り」が行われました。


”ピープル農場”にやってきたワケ

「”ピープル農場”に一同集結(2023年5月)」

2023年5月の暮れ。
我々がやってきたのは、新潟県南魚沼市にある”ピープル農場”。
おもちゃメーカーであるピープルが借りた、実際にお米を育てる田んぼです。

ピープルのベビートイ”お米のおもちゃ”シリーズ開発者の「原料であるお米について、もっと知りたい!」という思いをきっかけに、「じゃあ田んぼを借りよう!」ということで始まったピープル農場。

この年は"ピープル農場"を活かして、「なにかイベントをするぞ!」という気持ちが社員の中で高まっていました。
というのも、さまざま理由がありまして。

まず一つが、"ピープル農場"ができたきっかけである「原料であるお米について、もっと知りたい!」という思い。
前年初めて現地での農作業を体験したことで、お米のことを詳しく知ることができたのはもちろん、そこから、商品の魅力をよりわかりやすくお伝えできたり、商品への愛着が増したりと、さまさまな恩恵を授かることができました。
このお米について知りたいという思いを絶やさず、もっと深めていくためには、たくさんの社員、いやさらには社員以外も巻き込んでイベントを開いてしまおうと考えたのです。

二つ目の理由は、ピープルが会社として掲げるパーパス「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい!」。
これまで子どもを観察し研究することで子どもの好きをおもちゃにしてきたピープルからするに、この”ピープル農場”でできる体験は、おもちゃという形ではなくとも子どもたちの好奇心がはじける瞬間を生み出すに違いない、という確信がありました。
そこで今回は、社員の家族の子どもたちも”ピープル農場”に大集合して、子どもたちが参加できるイベントにしよう、ということに。

そして最後、三つ目の理由は、”ピープル農場”の活動をもっと広く知ってほしかったから。
普段の生活では味わえない非日常感だったり、慣れてくると気持ちの良い泥の感触だったり、だんだんと自分で植えた苗で田んぼが埋まっていく達成感だったり、いろいろな要因があると思いますが、田植えは大人も子どもも楽しめるなかなかのコンテンツです。
このおもしろコンテンツ、なるべくたくさんの人に体験してもらいたい。
そのために、数人でこじんまりとやるよりも、大々的にやってみて、まずは気付いておもしろがってくれる人を増やしてみようと思いました。

そんなこんなで"ピープル農場"では、総勢33名(うち子ども11名)が参加する、大人も子どももみんなで田植えを楽しめるイベントをおこなうこととなりました。

農業とおもちゃ

ここまでお読みいただいた方はもうすでに、この記事のタイトルの意味をご理解いただけたでしょうか?

「子どもが田んぼからおもちゃを作る」

そう、この”ピープル農場”で穫れるお米、実際に”お米のおもちゃ”の原料として使われているんです。

農業とおもちゃ。
一見結びつかない両者ですが、この”ピープル農場”でのお米作りはおもちゃ作りの一環でもあるといえるのです。

”ピープル農場”で育てるお米は、通常よく目にする食用のお米とは品種が異なります。

前年までは”新潟次郎”という名前の工業用米を育てたのですが、2023年は品種を変え”北陸193号”というお米に。
こちらも同じく工業米ですが、”新潟次郎”とは栽培期間が異なります。
一般的に早生(わせ)といわれる、田植えから収穫までの期間が短い”新潟次郎”に対して、”北陸193号”はその期間が長い晩生(おくて)といわれる品種です。

あらかじめおもちゃの原料として栽培しているため工業米を使うのですが、食用と違って生育にあまり手間がかからないのがその特徴。
ですが、実はメリットはそれだけではありません。
昨今取り沙汰される、農家不足やお米の消費量の減少、それにともなう耕作放棄地の増加といった課題に対して、食用以外でのお米の活用というのは一つの解決策となります。
使われない土地を活用することができ、効率よく生産され、新たな販路を開拓してくれる工業米は、日本の農業問題にとっての一つの明るい兆しとなりうるのです。

「”北陸193号”の苗(23年5月)」

子どもたちとの田植え体験

イベントに参加してくれた子どもたちは全員、社員や同行してくださったカメラマンさんなどのご家族。
下は1歳から上は12歳までの幅広い年齢層の子どもたち11人が集まり、当日初めて会う人たちばかりの中で、みんなのびのびと元気に参加してくれました。

学校の授業で経験がある子もいましたが、大人も含めてその場にいるほとんどが田んぼ初体験。
初めての田んぼに一体どんなリアクションをするのだろうと楽しみにしていましたが、聞こえてきたのは慣れない泥の感触に対する子どもたちの「キャー」という悲鳴や「気持ち悪い」という率直な感想でした。

しかし、素直なだけでなく、順応がはやいのも子どもたちならでは。
最初は抵抗感があったものの一度入ってしまえばあっという間に慣れた様子で、ずかずかと田んぼに入っていきます。

そしてなんと子どもの方が大人よりも植えるのが圧倒的に速い!
これも子どもの順応力の高さゆえなのか、子どもたちのポテンシャルに驚かされました。

「どんどんと植え進める子どもたち(23年5月)」
「子どもに置いていかれる大人たち(23年5月)」

そんなこんなで1時間以上がたち、終わってみると田んぼのほぼ一面を植えつくすという想像以上の結果に!

「総勢33名で田んぼのほぼ一面を手植え(23年5月)」

田植えの後もさらにイベントは続いたのですが、その様子も含めこの日一日をまとめたダイジェストムービーがございますのでぜひご覧ください!

この一日で、はしゃいだり、真剣になったり、嫌がったり、驚いたり、楽しんだり、落ち着いたりといろんな表情を見せてくれた子どもたち。
子どもって本当に豊かな感性をそれぞれ持っているんだなぁということを再認識させられました。
そして大人にはまねできないような、ときに大人をも上回るような、そんな彼らにしかないパワフルさを子どもたちが秘めていることを知りました。

短い時間の中でしたが、子どもたちのいろいろな姿を見て大人たちはたくさんのいい刺激を受けました。
子どもたちにとってもきっと価値ある体験になったと思います。

好奇心めぐる体験

初めて子どもたちを巻き込んだ形で”ピープル農場”でイベントをしてみましたが、「田んぼと子ども」とても相性がいいような気がします。
しかもただの田植え体験ではなく、それがおもちゃを作ることにつながるというのは他では得られない価値かなと思います。

今回田植えをした子どもたちの中には、赤ちゃんのころに”お米のおもちゃ”で遊んでいた子も。
”お米のおもちゃ”自体は10年以上発売している商品なので、実は結構歴史があるんです。

「”お米のおもちゃ”で遊んでいた赤ちゃんのころ(13年2月)」
「10年後に”お米のおもちゃ”を作る体験を(23年5月)」

赤ちゃんのころ無我夢中に遊んでいたおもちゃ。
大きくなって今度はそれを作る体験をすることに。
そしてそこからできたおもちゃでまた次の世代の赤ちゃんが遊んでいく。
このように子どもたちの中で受け継がれていくような流れを生み出せるのは、”ピープル農場”ならではだと思っています。

子どもたちが一生懸命植えたお米が、また別の子どもたちの好奇心を満たすおもちゃになっていくという、この好奇心が巡っていくようなサイクルになんだか胸が熱くなりました。

、、というわけで田植え体験イベントについてお届けしてきましたが、ここまでで以上となります!
お読みいただいた方本当にありがとうございます!
それではまた!

「みんなで集合写真(23年5月)」

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