シリーズ全部読みたいシリーズ

森博嗣さんのスカイ・クロラシリーズをやっと読み始めました。
森さんの本はそこそこ読んでいる中で、眼中にはありつつ、ずっと読んでいなかったシリーズ。

著者本人的にも良くできたシリーズらしいので、気にならないはずがありません。
映画版は以前観てみたものの、そちらは面白さを理解することなく、途中で寝てしまいました。
「もしかしたら、原作の方も、自分には面白さを理解できない?」そんな要らない不安もあり、読もう、そのうち、で留めている本でした。

いざ読み始めてみると、非常に面白く読み進められています。

戦闘機とそのパイロット達の話で、まだ戦っている理由も、その相手もまるで不明ですが、分からないから詰まらない、ということはなく読めています。
その世界観に触れてみたところ、これは合いそうだ、という感触があります。恐らく自分は、この感触が自分にマッチしないかも?、といった不安を持っていました。

著者の森さんは、抽象性を大事にされている方です。
エッセイや新書でもたびたび、もっと抽象的で良い、との発言をされていました。
その考え方に沿ったストーリーが展開されていきそうで非常に楽しみです。

物語がふんわりと終ると、明確になっていない部分がいくつもあり、とても気になります。読み終わった直後は、気になってwebで検索してみたり、他の人の感想を読んでみたり。
そんなことをしていても、時間が経つと、徐々に薄れていき、次第に気になっていたことも、忘れて次に行きます。
さらに時間が経てば、もっと完全に、ストーリーの流れも、気になっていた事自体も、忘れてしまいます。

そうなってからも、ぼんやりと残るイメージ。これは一度あったことを無かったことに出来ないように、ずっと残るもので、その残ったイメージが良い色彩であれば「いい本だったな」といつまでも思えるものです。

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