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ウェビナーからの商談を増やすための小手先ハック集

こんにちは!株式会社PENGINでマーケティング責任者をしている鈴木です。

私は過去に、マーケティング担当者として年間80本程度のウェビナーを企画・運営していたことがあるのですが、今回はその中でウェビナー運営と成果向上の試行錯誤の結果学んだ小手先のハック集をお伝えします。

ウェビナーの目的は商談獲得

目的が新規リード獲得のみであれば、ウェビナーというコンテンツ形式である必然性はありません。

ウェビナーのよいところは、参加者の時間をリアルタイムにブロックして、表面的な課題やニーズの深堀り、解決方針の提示、解決方針を実行する際の弊害、そして、その弊害を解消する方法を30〜40分程度で網羅的に伝え、自社のソリューションと紐付けることができる点です。

複数社の共催イベントの場合はショートピッチとなるケースも多いため難しいかもしれませんが、単独開催のウェビナーでは、商談獲得を狙わない手はないでしょう。

というわけで、ウェビナーの目的は新規リード・既存リードを商談化することであると私は考えております。

商談を増やすためにはアンケートでBANT条件を取得する

商談化するために聞くべき項目は、いわゆるBANT情報。これに尽きます。

ウェビナーの感想や満足度よりも、課題やニーズ、ソリューション検討の度合い、現状課題を解決するために取っている代替策、相手の職種や役職の情報を取得すべきと考えています。

アンケートで聞くべき項目

【一般的な項目】
・氏名
・企業名
・職種
・役職
・従業員数や年商規模

一般的な項目は説明するまでもないかと思います。

相手の属性について確認をします。役職・部署を聞いておけば、その人が自社のソリューション導入の推進者となり得るのかあたりをつけることも可能です。

【BANTに関わる項目】
・現状の課題
・ソリューション購入の検討状況
・どんなフォローを希望するか

現状の課題は、自社のソリューションを実際に導入した顧客が導入前に抱えていた課題を類型化して選択式で提示すると良いでしょう。ここでBANTのN(ニーズ)に対する解像度を高めることができます。

また、ソリューション購入の検討状況については、「上記の課題解決のために、〇〇の導入を検討していますか?」という質問にして、以下のような感じでBANTのT(導入時期)を聞けるとよいかと。

【導入時期の選択肢】
・〇〇の導入が決まっている
・〇〇の導入を検討中(3ヶ月以内)
・〇〇の導入を検討中(半年以内)
・導入検討のため情報収集中
・既に〇〇導入済みで他は検討していない
・個人的な情報収集のみ

BANTのB(予算)は商材によっては聞きづらい可能性があるので、必須ではありません。例えばSEOツールを提供しているベンダーであれば「現在SEO施策にかけている予算はどれくらいですか?」のように、施策単位で予算感を聞くことはできるかなと思います。

アンケートで相談希望を得るための小手先ハック集

ウェビナー後のアンケートで「個別相談の希望」を得られれば、商談獲得までのハードルがぐっと下がります。

アンケートでの「個別相談希望」の数を増やすには、アンケート回答率を上げる方法とアンケート回答者が個別相談を希望する確率を上げる方法に分けられます。

アンケート回答率を向上させるためには、ウェビナーの参加者とアンケートURLとの接触頻度を上げる、アンケート回答のハードルを下げる、アンケート回答のインセンティブを強化するなどの施策があります。

またアンケートで個別相談希望の回答者を増やすには、個別相談希望のハードルを下げるということが考えられます。あとは個別相談したくなるように、本質的な課題解決に導くコンテンツを作るってとこですかね。

アンケートURLとの接触頻度を上げる

ウェビナー終了間際にアンケート回答の依頼を1回だけする運用だと、アンケート回答率は上がりません。まずはアンケートURLとウェビナー参加者との接触頻度を上げる必要があります。

【アンケートURLの露出頻度】
①ウェビナーの開始前、途中、最後に登壇者からアンケート回答を依頼し、チャットでURLを案内する
②ウェビナーを閉じるとアンケートURLが表示されるようにしておく
ウェビナー後半で参加者にアンケート回答依頼のメールが届くようにしておく
③ウェビナーの投影資料に常にアンケートのQRコードを表示しておく
④Biziblなどのツールを導入してウェビナー視聴者に常にアンケートが表示されるようにする

上記のような施策によって、ウェビナー参加者がアンケートURLを接触する機会が増え、アンケートに回答してもらえる確率が上がります。

アンケート回答のハードルを下げる

ここは一般的なEFO(フォーム最適化)のお作法に従えば問題ないかと。

質問項目は極力少なくし、入力の負担がないようにする。入力例のプレースホルダを表示しておき、ユーザーに考えさせない設計にしておく。Cookieの情報を利用し、申込時に入力した項目を再度入力しなくても済むようにしておく

アンケート回答のインセンティブを強化する

アンケート回答者にウェビナーの投影資料を配布するというのはよくある手法です。

ウェビナーが一般的になってきた昨今、アンケート回答したら資料がもらえる、見逃し配信があるということは、ウェビナー参加者にとって暗黙の期待となっているため、それほどアンケート回答の動機づけとして働かない可能性があります。

そこで、ウェビナーに関連するEbookなどのお役立ち資料をまとめてプレゼントするという感じのインセンティブを設計してもよいかもしれません。

コンテンツが豊富にある企業であれば、すぐにでもできるのでおすすめです。

個別相談のハードルを下げる

アンケートで個別相談を希望してくれたら商談化しやすいですよね。

なので、個別相談のハードルを下げるために聞き方を工夫しました。

これだけで、アンケート回答者の相談希望率が3倍程度に改善したので、ぜひ取り入れてみていただければと思います。

【改善前】
Q. 弊社担当者との個別相談を希望しますか?
A. はい or いいえ

【改善後】
Q. 弊社からどのようなフォローをご希望でしょうか?
・セミナーの案内を送って欲しい
・導入事例を知りたい
・サービス資料を送って欲しい
・[ウェビナーで扱ったテーマ]について相談したい


番外編:各サンクスページにLPへの導線を載せておく

ウェビナーの申込フォームやアンケート回答のフォームの送信を完了したタイミングは、相手の自社に対する関心が高まっているホットな状態と考えることができます。そのタイミングで、サービス資料請求やお問い合わせに直結する導線を引いておくことで、顧客の能動的なアクションを引き出すきっかけとなり、商談化しやすくなります。

ウェビナーやEbookなど、自社のソリューションと直接の関わりがないコンテンツのフォーム送信完了後のサンクスページにLPの導線を目立つように記載しておく

これだけで資料請求やお問い合わせが発生しやすくなり、結果として商談を増やすことができます。

小手先のHowと本質的な思考を両立させることが重要

マーケティング担当者としては、小手先のHow論に関してプロフェッショナルになることは当然ですが、顧客にとってよりよいコンテンツとは何かを思考し続ける姿勢が必要です。
特にデジタル領域のマーケティングはHow(施策)から入ってWhat(戦略)が不在になってしまうケースもよく見受けられるような気がします。

企画、メール周りの設定、集客、申込ページの準備、資料作成、登壇者とのすり合わせなど、実施に向けてやるべきことが多い中、ヌケモレがあったら即事故につながる中で、タスク遂行と成果最大化を思考していくのはけっこう大変です。

しかも、動かしている施策はウェビナーだけではなく、SEOコンテンツ、Ebook、LP、自社ホームページ、その他の広告施策などをやりながら運営していくのはかなりハード。

そんな中でもタスクテイカーにならずに、コンテンツの質に拘れるかどうかがマーケターとしての真価が問われる部分なのかなと思います。がんばっていきましょう!

株式会社PENGINはWeb制作・Webマーケティングを始め、ビジネスコンテンツの制作を支援しております。ウェビナーの企画・ホワイトペーパーの作成などについてお困りのことがあればお気軽にご相談ください!


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