奥深きグラレコの世界:グラレコのテクニックと講座資料を公開します
こんにちは、ペンシルです✍
先日、全社チャットに「社長によるグラレコ講座開催します!」とのお知らせが。コロナ禍を受け、様々なセミナーがオンラインで視聴できるようになったことをきっかけに、約半年前からグラレコを始めたペンシル代表の倉橋美佳によるグラレコ講座です。
社内でもその見やすさやクオリティが徐々に話題になり、社員からの要望で実現したこの講座。今回はそのグラレコについて、必要な要約力やテクニックを紹介します。
代表取締役社長 倉橋美佳によるグラレコ講座の様子
そもそもグラレコって?
グラレコとは、「グラッフィクレコーディング」の略で、会議やセミナーの内容を要約し、イラストやキーワードで可視化することでコンテンツの理解を深めるコミュニケーション手法のひとつ。
倉橋美佳によるグラレコの例
グラレコで可視化することで、参加者に対しては次のようなメリットが。
◎ 直感的に内容を振り返ることができる
◎ 共通認識を形成しやすい
◎ 内容に対して円滑なフィードバックを得られる
◎ ライブでやると盛り上がる、楽しい!
また、不参加者に対しても、このような点がメリットとしてあげられます。
◎ 内容を2次発信しやすい
◎ 見やすいので理解されやすい
グラレコができるとこんないいことが
議事録を書いたことがある方はたくさんいらっしゃるかと思いますが、グラレコができるとこのような効果もあるようです。
1.要約力が鍛えられる
決まったスペースに決まった時間内で描くので要約力が必要
2.読んでもらえる
議事録はなかなか読んでもらえないけどグラレコは読んでもらえる
3.描いてて楽しい
議事録は作業になりがちだが自分自身作っていて楽しい
グラレコの 《これはやってはダメ》
描いていて楽しいグラレコですが、なんでも自由に創作していいわけではありません。グラレコにはこんなタブーもあります。
1.意図を恣意的に変える
強調したい内容を恣意的に変えるなどして、議事の内容を変更しない
2.自分の意見を入れる
記録が目的のため、自分の意見を入れると目的がブレてしまう
3.時間をかけ過ぎる
楽しいが大事!拘り過ぎて時間がかかると仕上がらないことが負担に
グラレコに必要な要約力・構成力
グラフィック能力だけではなく、誰のどの発言を可視化するのかという「要約力」が重要なグラレコ。例えば、セミナーの場合、内容を起承転結に当てはめ、どの話がどれに該当するのかを聞き分けると整理しやすくなります。
そして、トークの中では、次のような部分も大事。グラレコの肉付けにピッタリな内容ですので、逃さず書き留めます。このように、グラレコには要約しやすいパターンがありますので、事前にいくつか整理しておくと、グラレコ中に慌てずにすみます。
(本当は教えたくない)グラレコテクニック6カ条
なにをどう要約するか頭に入れた後は、いざグラレコ実践。事前準備も含め、上達のための倉橋流グラレコテクニックを紹介します。
その1.アイコン集
これは実際に倉橋がストックしているアイコン集の一部。スピード感が求められ、リアルタイムで行うこともあるグラレコ。iPad等のデジタル機器を使ってグラレコをする場合は、よく出てくる話題に関するグラフィックやアイコンをストックし、グラレコ中はいつでもすぐにコピペできるようにしておきましょう。また、吹き出しや矢印など汎用性のある装飾素材があると、見た目も華やかにすることができます。
その2:ルール決め
「タイトルルール」と「テーマカラー」を決めましょう。例えば、次のグラレコでは、タイトルが「🌱◯◯◯◯」で統一され、ブロックや段落が分かりやすくなっています。
また、全体的なテーマカラーも重要です。例えば、登壇者やゲストスピーカーが所属する企業のコーポレートカラーをテーマにすると、より第三者に伝わりやすくなります。上記のグラレコでは「緑」をテーマカラーに、その補色である「赤」をポイントで使用しています。
その3:レイアウト
会議やセミナー内容によって、どのようなレイアウトが最適かを考えましょう。例えば「時間」を軸に考えると、次のようなレイアウトパターンが考えられます。2分割や3分割、時間配分によっては変速パターンなど、いくつかのレイアウトを事前に想定しておきましょう。
また、「人」を軸にする場合は、このようなレイアウトが考えられます。登壇する人数やテーマの数によって使い分けていきましょう。
その4:時間配分
時間配分もグラレコの重要な要素のひとつ。議事時間は決まっているので、収める紙のサイズに時間を按分しておき、その時間内で枠を埋めることをイメージすると描きやすくなります。
その5:事前準備
セミナーなどをグラレコする場合、イベント名などの基本情報はもちろん、登壇者の氏名や写真、また、タイトルやアジェンダは事前に公開されていることがほとんど。セミナーが始まってからグラフィックにするのではなく、そのような基本情報や登壇者の似顔絵などはできるだけ事前に描いておき、当日は内容だけに集中できるようにしましょう。
その6:仕上げ
仕上げにおいては次のようなことを意識し、ブラッシュアップしてみましょう。ただし、前述のとおり、こだわり過ぎて時間をかけてはいけません。仕上げ作業は時間を決めて行いましょう。
◎ ルールに従ってるか確認する
◎ 伝えたいことがあるか見直す
◎ 絵・アイコンを追加する
◎ 文字がオーバーしてるところを調整する
◎ レイアウトを整える
◎ カラーを追加してみる
「グラレコ講座」の資料公開中
グラレコのコツを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
実際のグラレコ講座でも、初めての挑戦にも関わらず、参加者それぞれの視点でポイントを捉えた個性豊かなグラレコが見事にできあがっていました。
コツさえおさえれば誰でも簡単に楽しめるグラレコ。難しく考える必要はありませんし、正解があるものでもありません。ぜひ自分流のステキなグラレコに挑戦してみてくださいね。
なお、今回ご紹介したグラレコのテクニックを含め、グラレコ講座で使用した資料を抜粋して公開しています。
倉橋美佳 グラレコTwitter
ペンシル 代表取締役社長 倉橋美佳による実際のグラレコ作品は、Twitterでも公開しています✍