これからはいっしょに遊ぼう
これまでいろんなことがあった。わたしは誰のことも恨みたくなかった。人を恨むのはとてもとても苦しい。わたしの恨みは生きていく邪魔をして、困り果てた心は恨みを深く深く埋めた。違和感を感じながらもなんとか生き抜いて、必死に来た道を振り返り見る…
キャァ〜〜〜
キャリーのラストシーンみたいに白い手が。すんごい怖いわ。埋めてあった分だけ熟成した恨みちゃんが蘇って来たわよ。
わぁ、そうやったねえ、いじめられとったねぇ。頑張ってたのにねぇ。それなのに、自分が悪いんだって思ったんやね。助けを求めるには恨みちゃんのこと話さなきゃならんかった。閉じ込めっぱなしですまんねぇ。当時はとても恨み心まで抱えられんかった。いく日もうらみちゃんを膝に乗せて話を聞いた。でも、今はもう大丈夫。どうぞ、いっしょに生きていきましょう。うらみちゃん待っててくれてありがとう。
と、書いたんだけどちょっと進化しました。日々刻々とわたしは変化します。新ためて進化版を載せとく。
これからはいっしょに遊ぼう
人生は毎日未知の体験。初めてを一生懸命生きてる。ときには受け止めきれないショックも来る。「このままだと生き抜けない」みたいな時に、心はショックをそのまんま深く深く埋める。今はちょっと無理だねって、わたしに知らせることもできないほど無理な時もある。ショックは誰にも気にかけてもらえないで、暗い中さみしく待ってる。
季節がやって来るようにわたしに準備ができて来ると、埋めたことも知らなかったショックが掘り起こされる。けど、その時にはもうショックは変質して「恨み」になってる。感情も食材も鮮度があるうちに調理するのが簡単でおいしい。古くなればなるほど憎悪のエネルギーがアチチチ…って感じ。困難を超え、やっと緩み始めた人生に現われた怪獣が、恨みでわたしの世界を破壊する。エライコッチャ、こんな感情は早く手放さなくては!とか思いそうやけど。
そうじゃなかったわ。
嫌ったり恨んだりするわたしの心は、堪えて堪えてわたしにも見てもらえず孤独だったわけやんねぇ。わたしが壊れないよう待っててくれたやんねぇ。愛しいねえ。そう思ったとたんに「うらみちゃん」はとても可愛い子になる。守ったわたしに気持ちをわかってもらえて成仏したから。
誰もが毎日初めての人生を生きてる。自分の持つクセに翻弄されたり、理想の自分との距離にがっかりしたり。かもしれない。たぶん。
このお話にショックだったことや恨んだ相手は出てこない。出演させる必要がない。その人もまた、自分の人生で出逢う初めてにてんやわんやなんやろうなと思う。可愛い子に守られたりしながら。
わたしの中でたくさんの可愛いさんがわたしを愛して心配してくれていたのに気がついたうれしいお話。
封印するか克服するか、いいえわたしは仲良くなる。