本 十牛図入門 (続き6)
いちばん身近なこの「自分」がなんと不思議な存在か、その感動は喜びとなり、自分探しへの情熱を強める。
第6章 牛にのって家に帰る(騎牛帰家)
牧人は牛にまたがり、楽し気に笛をふきながら家路についています。
堂々とした暖かい牛の背は真の自己、そして直に触れるということはそれを拠りどころとすることをたとえているそうです。
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みんな何かをよりどころとしていきていますが、牛の背に乗って歩むということは、「普遍的ないのち」を拠りどころとするということなのだそうです。
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普遍的な命とは、「根源的な命」から流れでた力強く、そして柔らかく、自己の根底にあって、生きるエネルギーと歓喜を生み出す「いのち」のこと。
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この章は、ほっとします。
生命の奇跡にふれ、
いま、ここに自分が生かされている奇跡について書かれています。
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自分が生まれた奇跡。
自分が自分であるという奇跡。
命が続くという奇跡。
いろんな奇跡について、科学的に説明されています。
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奇跡を科学で説明しているところがいいです。
著者は、もともと、自然科学の研究者だったそうです。
仏教の本は、煙に巻かれた感じのものもありますが、
この本は、すっきり晴れ渡った感じがします。
そしてこの章はとくに、よんでいて、力強いものを感じます。
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