テセウス
2024.5月にサボった分
ぺぎんの日記#149
「テセウス」
世界最高齢の人はつまり、生まれてから死ぬまでに地球上の全ての人が入れ替わっているということ。
自分が生まれたときに既に世界に存在している人は、つまり自分より年齢が上の人。その人たちが死んでいって、自分が世界最高齢となったとき、自分以外の人は全員、自分より年齢が下の人、つまり自分よりあとに生まれた人ということになる。
生まれたときと死ぬときで、世界の構成員全てが入れ替わっている。そんな人には、どんな世界が見えているんだろうか。全員変わってしまったのに、その人が生きているのはまだ、生まれたときと同じ世界なのだろうか。
テセウスの船問題みたいだなと思って、同時に、それもおかしな話かと思った。この世界は人間中心じゃない。人間が全員変わったって、世界がまるっと変わってしまったことにはならない。
毎日変わり続ける世界で、変わらないものを必死に探しながら、私は歳をとっていく。