【イギリス紀行】女王陛下のEmpty Garden ⑨
本日最終日。
街になじむ緑が美しく建物が魅力的で歴史と文化の超カッコいいロンドンともお別れです。
半日観光の前に再び荷物を預けます。
今回も、スマホの道案内でたどり着いた場所は旅行関係のオフィスにしか見えない場所でした。
だから、看板出しといてくれ。
今度はきっちり引換証を渡されました。
身軽になったところで、地下鉄の息苦しさと騒音を避けるためバスでシャーロック・ホームズ博物館へ向かいました。
ネット予約者はまず隣のショップへ行ってバウチャーを見せ、紙のチケットをもらいます。
狭い博物館なので人数を区切っての入場です。
入るとガイドの人が案内してくれて、立て板に水の説明が始まります。
原作でシャーロック・ホームズがヴィクトリア女王のイニシャルの形に撃ち抜いた壁が忠実に再現されていました。
本に出てきたマントルピースも、ホームズとワトソンと依頼者が掛ける椅子も小説に出てくる通りでした。
ディアストーカー(鹿追い帽)が日本で「鳥打帽」になっているのは今でも謎です。
もっとわからないのは、レストレイドがなぜ警部になれたかということ。
これは2世紀を経ても解明できない謎でしょう。
ホームズ作品の世界観に浸れる、小さいけど密度の濃い場所です。
日本のメイドとは違う本場のコスプレメイドの人がコーナー2カ所にいて、質問に答えてくれます。
ホームズの実験道具を模した小道具の写真を撮ろうとしたらお子様がなかなかどいてくれないので、見ず知らずのお子様ごと撮りました。
ベイカーストリート・ボーイズの一人ということで。
(それにしては身なりがいいですけど)
浮浪児にお金を渡して危ないことをやらせるなんて、今の時代なら不適切、あり得ない、と常々思っていたのですが、そういう話が現代にもあるらしいことを後で知りました。それに、考えてみたら死体を見ても顔色も変えず捜査のお手伝いをするお子様たちも、普通にコナンに出てきますね。
でも、ホームズの場合、主人公がアヘン窟に入り浸るところはもう、完全にアウトでしょう。こっちは不適切にもほどがあります。
だからといって、内容を変えた本を発行するなんてことがないよう祈ります。
その時代はその時代ですから。
本の世界観だけでなく、NHKで放映されていたホームズシリーズのジェレミー・ブレットや、最近のドラマシリーズ『シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチの写真や石膏像があって、嬉しかったです。
僭越ながら、2人の像をバックに写真を撮ってきました。
次の入場者が入ってきたためところてん式に押し出される形で、名残惜しくシャーロック・ホームズ博物館を出ました。
隣のショップでパイプと鳥打帽とヴァイオリンと虫メガネをあしらったブレスレットとホームズの横顔のキーチェーン、旅行カバンに付ける住所名前タグを購入しました。
すぐ隣にビートルズショップがあったけど、今日シャーロックホームズ博物館のショップで、そして数日前にアビーロードスタジオ・ショップで買い物しすぎたのでパスです。
次に、もう一度行っておきたいと思ったウォーターストーンズに向かいます。
前回買わなかったけどやはり気になって、買いたいと思っていた本があったので。
スマホの案内で着いたところは、前回行ったところとは違うウォーターストーンズでした。
広々としているうえに3階建てです。
フロアに丸テーブルが並び、所狭しと平積みの本が置かれています。
奥には漫画コーナーもありました。
MANGAと書いてあり、看板にナルトがいました。
探している本が見つからないのでカウンターの人に聞いてパソコンで調べてもらい、テーブルにあると言われました。
目当ての本はすぐ見つかりました。
タイトルは"Call me by your name"
機内で使うネックピロー、アイマスク、スリッパ、ノイズキャンセラー・イヤホン、あちこちで買ったチョコレート菓子が入ったボストンバッグに、お菓子つぶれませんようにと祈りつつ詰め込みます。
その後、ビッグバスのダイヤの乱れのせいで行けなかったカフェ・コンサート・ニュー・ナイトブリッジを目指しました。
ハロッズの並びにあり、並々ならぬ高級感を醸し出しています。
ロンドン最後の食事なので「構うこたねえ」と勢いで入ります。(旅行中のランチ、カフェは私担当)
趣味のいいオシャレな空間で、落ち着けるし、来てよかったと思いました。
インド系の従業員がほとんどで、きちんとした制服、そして頭にターバンを巻いています。
丁寧で親切で、好感が持てました。(フランスでもそうですが、親切で丁寧な人はほぼほぼインド系でした)
メニューが写真付きなのも嬉しかったです。
エッグベネディクト(メニュー名はエッグフロランタン)とカプチーノ、デザートにブラックフォレストを注文しました。
エッグフロランタンは、私の好きなスモークサーモンがのっていて最後の食事としてイギリス旅行を締めくくるのにふさわしい味でした。
ブラックフォレストは、ココア生地のほろ苦さとベリーの甘酸っぱさが最強タッグで、今でも夢に出てるほどおいしかったです。
ビッグバスの時でなく最後に行けたのがかえってよかったような。
そして、ビビりでせっかちな私は夕方7時の飛行機に乗るのに3時前にはトッテナムコートロード駅へ。
荷物を預けられる時間まで待ち、預けたら今度は空港内のカフェで待ち、ひたすら待ち続けている間、なぜか£を円に替える発想がありませんでした。
外貨としてATMに入れればそのまま日本で円にできるのに。
旅先の頭の中って、そんなもんです。
無事に帰ってこれたし、猫たちとも会えたし、帰りの飛行機の窓から富士山の写真も撮れました。
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