末永 逸

遠い昔に雪のまち幻想文学賞を、近い昔に詩人会議新人賞をいただきました。 俳句、短歌、詩、ショートショート、小説、エッセイなど幅広いジャンルにチャレンジしていくつもりです。

末永 逸

遠い昔に雪のまち幻想文学賞を、近い昔に詩人会議新人賞をいただきました。 俳句、短歌、詩、ショートショート、小説、エッセイなど幅広いジャンルにチャレンジしていくつもりです。

最近の記事

【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 92

良いショップスタッフとはお客様のニーズを把握し、ちょうどよいタイミングでアプローチできる人の事。 良い飼い主とは同じように聞こえる「ニャー」を聞き分け、猫のニーズを把握し、ちょうど良いタイミングでフード提供や猫トイレ掃除ができる人の事。 飼い主歴13年でもこれはなかなか難しいです。 モネは一度まとわりつきだすと大声で鳴いて脚の周りをちょろちょろしながらついてきます。 立ち止まったら目の前にゴロンするのでナデナデします。 ナデナデが終って歩きだしたら、またちょろちょろしながらつ

    • 【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 91

      猫は飼い主の精神状態に敏感です。 飼い主はお灸でできた背中の火傷が皮膚潰瘍と化して、もは不治の病になっています。 もう半年、悪化したりおとなしくなったり、血が出たり止まったりの繰り返し。 特に良くも悪くもなりません。 それでも、ちょっとよくなってもしかしたらこの人生のうちに治るかもしれないと思った矢先に大量出血していると、泣いたりぶつぶつ気の滅入る独り言を言ったり物に当たったりします。 ちなみに、どんなに平常心を失っていても猫には当たりません。 鳴いて甘えてきた時に「うるさい

      • 【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 90

        隣の芝生は青く見える。 一般に広く認知されている諺です。 隣の飯はうまい。 これも、あまり聞き馴染みはないけど昔からある諺です。 芝生は関係ないけど、2番目はうちの猫様たちの生態そのものです。 猫たちにご飯をあげると、自分の分を慌ててたいらげ、大急ぎで他の子のお皿に向かいます。 一目散です。 いつもカリカリとウェットを混ぜてあげるのですが、他の子が食べ終わったそこにはウェットの残りかすがあるだけ。 なのに、おいしそうに舐めとっています。 ちなみに自分の皿にも同じものが残ってい

        • 【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 89

          猫をしつこく撫で続けると咬まれる、という話をよく聞きます。 家には猫が3匹いるので、検証してみました。 まず、長にゃんのジョルジュ。 撫でても撫でてもゴロゴロ音がやみません。 ゴロゴロナデナデゴロゴロナデナデゴロゴロナデナデゴロゴロナデナデゴロゴロナデナデ…以下同文。 そんなにゴロゴロ言い続けて疲れないかと、こっちが心配になってきます。 というか、こっちが撫で続けるのに疲れてきました。 なので、検証終了。 次に、次にゃんのルネ。 撫でるとくねくねが始まります。 ナデナデくね

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 88

          歩くいていると目の前に猫が倒れている。 更に歩くとまた倒れている。 3歩ごとに同じ猫が倒れている。 起き上がってはついてきて目の前にパタン。 4歩目でわざとらしく気がつき、「大変だ!猫が倒れている」 かがんで触診。 ゴロゴロ言っています。 更にモフモフと両手で触診。 くねりながらゴロゴロ。 診断名:甘えんぼニャン。 モネの日常です。 夏掛け布団を普通の布団に替え、布団カバーを掛けようとしているとモネがベッドにのってきて、作業途中のクルンとした状態の布団に潜り込んでしまいまし

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 88

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 87

          季節の移り変わりを猫で知ることができるのは幸せです。 撫でるたびに舞い上がる換毛期の抜け毛とか、夏の間は思い思いに涼しいところを見つけて寝てたのが夜になるとママのベッドに集まってくるところとか。 なぜか、ジョルジュは他の子がいるとベッドに来ようとしないし、先にいても場所を譲ってどこかへ行ってしまいます。 広いんだから、みんな一緒にいればいいじゃんと残念に思います。 別にルネやモネが威嚇しているわけではなく、彼らが来るとジョルジュが「こちらにおいでになりますか?それじゃ、私はお

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 87

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 86

          健康でいなければ猫との暮らしが維持できない。 命が無くなったら猫に触れない。 病気になったら猫の世話ができない。 そう思って、色んな健康法を実践してきました。 春ウコンにココナッツオイルにマヌカハニー。そして、お灸。 このお灸が失敗でした。 熱すぎるのに効いていると思って耐えた結果、火傷。 水疱ができてそれがつぶれ、台座の丸い形に皮膚が一枚剥がれた状態になり、血が出たり止まったり、刺すように痛んだり、治まったりの繰り返し。 それが3ヶ月続いています。 そのせいで、猫との暮らし

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 86

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 85

          どうやら今年の夏は終わるつもりがないようです。 ずっと日本に居座って、冬を越す(もはや意味がカオス)つもりらしいです。 気候は完全にルーティンを忘れているのに、猫は、いや、猫の毛は律義に冬に向かって生え代わりを迎えつつあります。 主にルネです。というか、ほぼ、ルネです。 ルネを撫でたらふわっと舞い上がる抜け毛たち。 空中にあるうちに素早く全部つかみ取ってゴミ箱へ、などというジャッキー・チェンみたいなことはできないので、(ジャッキーが猫の抜け毛を空中でつかんだことはありません。

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 85

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 84

          ぬいぐるみみたいに可愛いから猫を飼いたい。 そう思っている人に伝えたい、リアルがあります。 床に転がる、丸い頭と水カキのある足と尖った尻尾の干からびた死骸。 気が滅入ります。 ヤモリは別に家の食料を食べないし菌をばらまかないし、害虫を駆除してくれるから家にいてもいいと思うのです。 だから、見かけたら「ルネとモネに見つからないように隠れてなさい」と言っています。 (ジョルジュは、ハンティングに精出す年齢を過ぎているので) もちろん、ヤモリに警告が伝わるはずもなく、猫たちに朝ご

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 84

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 83

          先週、台風が来ました。 台風の時の猫はそわそわと家の中を歩き廻り、ゴォーゴォー言っている窓際をパトロールし、つまらん騒音で攻撃してくる敵を特定しようとします。 特定できないと降りてきて、「ママ、あいつ何とかして」と鳴きます。 ぢっと手を見るまでもなく、私の手にはあまりまくるキャパオーバー。 音はすごいし、ボロ家は揺れるし、ギシギシきしむし。 耳を倒して物音がするたびにびくっとする猫たちが可哀そうです。 ちなみにこれは弟猫たちだけで、ジョルジュはいつものマイペースです。 マイペ

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 83

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 82

          夏は飼い主にとって少し寂しい季節です。 くっついていると暑いせいで、猫が膝にのってくれる回数も減るし、滅多に一緒に寝てくれなくなります。 今朝は目が覚めるとジョルジュが私の腕をアゴ枕にしてくれていてラッキー!と思いました。 猫は当然のことですが、昼も寝ます。 猫の夏場の寝床はうっかりすると踏んだりつまずいて飼い主が転んだりする床の上。 今から開けたいタンスの引き出しの前。 今から開けたいベッドの引き出しの前。 階段の一番上、等。 どこで寝られると困るかをリサーチしたうえで決め

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 82

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 81

          かなり昔、まだ家の猫がジョルジュだけの頃、おやつの入っているキャビネットの扉を私が開けようとしているのに、そこにジョルジュが「早く、早く」と頭を押しつけているせいで開かないことがありました。 「それやってたらなお遅くなるよ、もう、可愛いなあ」 と言って笑ったものでした。 そして、今、おやつの缶を開けると顔を突っ込み、今から3匹分のおやつを分けようとしている皿の上に足をのせてくるルネ。 かなり前のめりに食べ物を欲しがります。 さらに、ガツガツ来るはずみに横に置かれていた洗いたて

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 81

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 80

          「いてえっ!」 夏の裸足の足裏に激痛が走ります。 ここはリビングのど真ん中。 こんなところまでマキビシ(猫砂)がまかれているとは。 黒づくめ、もしくはツートーンカラーの忍者が肉球に挟んで持ち歩き、投下していったものと思われます。 猫トイレの周りにまき散らして、いつの間にか周囲に砂場が完成しているのはよくあること。 猫砂の掃除をすると、ついでにホコリの掃除もできるからありがたいと思おうとしたけど、その綿ボコリを作っているのも猫の(主にルネの)抜け毛です。 猫砂の掃除くらいなら

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 80

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 79

          神様に正気かどうかインタビューしたくなるような暑さが続いています。 猫たちも各々ダラダラゴロゴロ。 ほとんど1階で過ごす猫様たち。 こうなると、2階だけエアコンを付けていることが悔やまれます。 タワーファンも、ただの扇風機だと分かっていればもっとちゃんとした冷房器具を買ったのに。 勉強と知識不足でした。 せめて、なるべく暑くないようにタワーファンの空気の吸い込み穴の近くに保冷剤を山盛りにして少しでも温度の低い空気が流れるようにしています。 猫様たちの寝姿を見ていていつも思うの

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 79

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 78

          猫は変化に敏感です。 それと同じくらい、飼い主は猫の変化に敏感です。 いつもと違うことがあると、不安になるしどうにかしなきゃと思います。 ジョルジュが自分の朝ごはんだけを食べてそのままおとなしくしている。 これは一大事です。 いつもなら自分の分を2分でかっ込んでルネとモネの後ろに陣取り、隙あらば盗み食いしようと構え、残ったとなったら突進していくのに。 どうしたの?何かあったの?具合が悪いの?と聞きに行く飼い主。 冷静に考えたら、自分の分を食べてごちそうさまというのはあたりまえ

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 78

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 77

          夏は猫様たちの体調も崩れがち。 特に今年の猛暑は、17年と8年のそれぞれの猫生できっと最悪でしょう。 最近食後が安定していたジョルジュが、2日続けてケポってしまいました。 せっかくのピュリナワンキャットなのにもったいない。 ああ、掃除が大変だ、暑くてこっちも参っているというのに。 と、これが人間目線、飼い主レベル1の反応。 大変だったね、もう大丈夫? 脱水症状にならないようにあとでちゅーる食べようね。 と、これが猫目線、飼い主レベル2。 いてくれることが幸せなんだから、掃除な

          【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 77