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今日はあの山へ#18|紅葉の谷川岳・沢めぐり(マチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢、芝倉沢)
※この記事の写真は2020年10月31日(土)のものです
谷川岳の近くにはに山や沢を見上げながら歩ける道があります。
谷川岳から見おろす景色は素晴らしいですが、この道から見上げる景色(山・沢)も負けず劣らず。今回は谷川岳ロープウェイバス停を出発し、谷川岳には登らずにマチガ沢・一ノ倉沢・幽ノ沢・芝倉沢をめぐるコースについて書きたいと思います。
道中終盤にロープを使う場所が1箇所だけあるものの、全体的に坂道は少なく、登山というよりはハイキングなので初心者の方にもオススメです。
この沢めぐり、2020年の紅葉の時期に歩いたのですがとても綺麗でした。紅葉は例年10月中旬からはじまるとのことですが、2024年は遅れ気味のようです。紅葉の最新情報はみなかみ町観光協会のホームページや谷川岳インフォメーションセンターのXなどでご確認下さい。
<みなかみ町観光協会のホームページ>
<谷川岳インフォメーションセンターのX>
https://twitter.com/tanigawadakeic
関東からのアクセス方法
新幹線の場合
・上越新幹線の「上毛高原駅」で下車し、バス1番乗り場から関越交通の「谷川岳ロープウェイ行き」に乗車し、終点「谷川岳ロープウェイ駅バス停」で下車(バス乗車時間約45分)
新幹線を使わない場合
・JR上越線の「水上駅」で下車し、バス3番乗り場から関越交通の「谷川岳ロープウェイ行き」に乗車し、終点「谷川岳ロープウェイ駅バス停」で下車(バス乗車時間約20分)
・駅から地上まで10分ほど階段が続くことで有名な「土合駅」からもアクセス可能。土合駅から「谷川岳ロープウェイ駅バス停」まで徒歩20分ほど
今回のコース
※地図はざっくり説明用ですので、お出かけの際は山と高原地図などのきちんとした地図を使用してください
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谷川岳ロープウェイバス停を下車したら道路を歩いて一ノ倉沢方面へ。マチガ沢→一ノ倉沢→幽ノ沢→芝倉沢と歩き、来た道を戻るコースです。
・今回ロープウェイには乗りません
・コースタイムは参考程度として見てください
・谷川岳ロープウェイバス停を降りた所にある建物が「谷川岳ロープウェー ベースプラザ」です。トイレあり
・芝倉沢出合手前に1ヶ所ロープを使う所があります(後述します)
現地の写真など
谷川岳ベースプラザ〜マチガ沢
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谷川岳ロープウェイバス停を降りたところにある建物が谷川岳ベースプラザです。そこから道路の方へ移動するとこのような案内板があるので、「一ノ倉沢方面」へ進みます。
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車道を少々登ります。
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西黒尾根登山口を通り過ぎて、
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舗装された道を進んでいくと……
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マチガ沢出合に到着です。この時は山の上では前日に雪が降ったようで、紅葉と雪のコラボレーションを見ることができました。
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マチガ沢の名前の由来は
その昔、マチガ沢の出合には3軒程宿があったらしく、畑や墓跡が残っています。清水峠をこえて越後から山道を夕暮れ時に疲れて下ってきた人が、このあたりで灯火を目にして「ああ、町が見える」と喜んで発した言葉がマチガ沢の由来と言われています。
だそうです。
マチガ沢〜一ノ倉沢
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マチガ沢出合の近くにある厳剛新道の登山口。こちらには登らず通過します。
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先へ進みます。紅葉の森林浴が心地よい道で、平坦なのでスイスイ歩けます。
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時々、チラチラ見える白毛門方面。こちらも山頂付近では雪が降ったようです。
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さらに進むとダイナミックな景色が目に飛び込んできます。一ノ倉沢に到着です。
目の前に広がる絶景。迫力ある岩壁に紅葉の色鮮やかさが加わり素晴らしい景色です。
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岩壁と紅葉をアップで。
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人間と比べると岩壁の巨大さがよくわかります。
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付近にはベンチがあり休憩が可能です。トイレもあります。一ノ倉沢概念図(写真↑)があるので「あれが〇〇という名称で、これが××という名称で…」と実物と照らし合わせながら見ることができます。
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一ノ倉沢にあった説明書きには
この岩場は世界でも最も登攀の困難な岩壁のひとつに数えられ(グレード6級)〜中略〜谷川連峰随一の岩場であることから「一ノ倉」と名付けられています。
と記載がありました。
一ノ倉沢〜幽ノ沢
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一ノ倉沢の次は幽ノ沢へ向かいます……が、その前に。
これは一ノ倉沢にあった看板なのですが、
(幽ノ沢の)近くを探して見て下さい。小さな岩穴が見つかるかも?幽ノ沢より10m程先に行くと「ブナのしずく」という冷たい幽泉があります。
と書いてあります。
写真だけ撮ってよく読まずに先に進んだため、岩穴やブナのしずくは見逃してしまいました。もしこれを見て行く方がいたら、ぜひ「岩穴」と「ブナのしずく」を探してみてください。
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道中は気持ちの良い紅葉の森林浴が続きます。一ノ倉沢までは人が居ましたがその先へ行く人は少ないので静かなハイキングが楽しめます。
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白毛門がよく見えるようになってきました。こちらの山肌の紅葉も素晴らしかったです。白毛門がこんなに紅葉するとは知らなかったので、予想外の景色も楽しむことができました。
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一ノ倉沢から1.1kmほど歩いて幽ノ沢出合に到着。
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幽ノ沢の紅葉も素晴らしいものでした。
個人的に、幽ノ沢は一ノ倉沢に比べると柔らかい雰囲気があると感じました。岩壁を見て柔らかいというのは変なのかもしれませんが……。
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道沿いにはプレートが付けられている岩壁がありました。
谷川岳が死者数世界一のギネスを取ったことがあるのをご存知の方も多いと思います。昔は登攀で命を落とす人が多くいて、その方達の慰霊プレートなのだだそうです。家族や山岳会の仲間がプレートを作成し、それをここに付けているようです。
幽ノ沢〜芝倉沢
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幽ノ沢を後にし、最終目的地の芝倉沢へ向かいます。途中に注意書きがぶらさがっているのですが…
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「武能沢付近で崩壊有り。新道の利用をお勧めします」と書いてありますが、武能沢は芝倉沢の先。つまり崩壊箇所までは今回行かないので、このまま進んで大丈夫です。
(この写真は2020年のものなので、注意書きが無い、もしくは書き変わっている可能性があります)
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ところどころ東側がひらけると見える白毛門・笠ヶ岳方面の紅葉も見応えがあるので、なんども横を向いてしまいます。
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芝倉沢に近づいてきました。
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芝倉沢。ここまで来る人はほとんどいないので、静寂の中に沢水の音が響き渡っています。
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芝倉沢直前で1ヶ所ロープを使う場所があります。たいした高さではないので普段登山をする人なら何の問題も無いと思われますが、ロープにしっかり捕まり気をつけて登り降りするようになさってください。
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芝倉沢の下部はコンクリートで整備されているのですが、一部は大きく欠けており、大きめの落石もいくつかありました。
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芝倉沢出合より芝倉沢を見上げ、しばしの休憩。
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アップで見る芝倉沢。
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今日の沢めぐりはここまで。先程のロープ箇所を登って、
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来た道を戻ります。
帰路
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幽ノ沢に戻る頃には上空の雲が取れていました。
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さらに一ノ沢へ戻ります。繰り返しになりますが、道中の紅葉も本当に素晴らしかったです。
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一ノ倉付近まで戻ってきました。
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一ノ倉沢も雲が取れ、すっきりとした青空が広がっていました。
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一ノ倉沢付近から白毛門の眺め。
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舗装路を歩いてさらに戻ります。
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マチガ沢出合まで戻ってきました。
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マチガ沢出合からの景色。行きは早朝で影も多く山肌が暗かったのですが、帰る頃には綺麗な紅葉を見ることができました。
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帰路は白毛門方面がよく見えるので、何度も写真を撮ってしまいます。
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さらに舗装路を歩きすすめて……
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谷川岳ベースプラザに到着、これにて終了となります。今回はとても良いものを見ることができました。お疲れ様でした。
おわりに
谷川岳は何度も登っているのですが、山に登らずこのコースを歩いたのは今回が初めて。素晴らしい景色の連続でした。下から見上げる山(沢)も良いものですね。
冒頭にも書いた通り、例年10月中旬から紅葉がはじまるようなのですが、2024年は遅れ気味のようですので、最新の情報はみなかみ町観光協会のホームページや谷川岳インフォメーションセンターのXなどでご確認下さい。
<みなかみ町観光協会のホームページ>
<谷川岳インフォメーションセンターのX>
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