「行動に問題があるとしてもその背後にある動機や目的は必ずや『善』である」
行動ばかりに目をやらない
例えば、部下に人事異動を知らせたとします。
その時に部下がいきいなり「絶対に嫌です!」と声を荒げて、席を立ってしまいました。
あなたならどんな気持ちになりますか?
「上司に対して何という態度を取るんだ!」と憤慨してしまうかもしれませんね。
そう感じるのは、部下の行動に最初に着目しているということです。
問題行動の背後にあるものは何か
行動に着目する前に、部下は「なぜ、あのような行動を取ったのか」と、その背後にあるものに気持ちを馳せてみてください。
ただのワガママでキレやすい人なのでしょうか?
「まだこの部署で頑張りたい!この上司の元で学びたい!」という気持ちが強くあり、感情を爆発させてしまった可能性もありますよね。
相手に共感する
先ずは、お互い冷静になるために時間を置き、部下の気持ちに共感することが大切です。
部下に問題行動を取った動機についてしっかり聴いてみましょう。
間違っても「なぜ、あんな無礼な行動を取ったんだ!」などど、上から目線で高圧的になってはいけません。
横から目線で「もし良かったら、さっき感情を高ぶらせてしまった理由を教えてもらえるかな?」などと、相手が答えやすいように聴いてみましょう。
「問う力と傾聴力」が試されます。
そして、その理由が分かったら、部下の気持ちにしっかり共感しましょう。
行動は問題だが動機は善
「まだ、この部署でやりたいことがあって、これからも頑張ろうと思っていたのに、いきなり他部署に異動と言われて、自分はもうここに必要ない人間だと思われていたと感じて、ついカッとなってしまいました」
もし、このような話しを聴きだすことができたら、この動機は悪ではなく善であることが分かりますよね。
行動は問題ですが、動機は善なのです。
そして勇気づける
そして、「私も、あなたにもっとこの部署で頑張ってもらいたがったが、あなたの今後の成長を考えた時に、他部署での経験も必要だと総合的に判断した結果なんだよ。分かってもらえるかな?」
このように勇気づけして、その後で、間違った行動ではなく他の方法を選択できる可能性について話し合えばいいのです。
たとえ行動が問題であっても、その動機は必ずや善なのです。