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ステレオタイプと哲学的思考

私たちの生活に降りかかる刺激がますます複雑さと多様性を増すほど,私たちはステレオタイプに依存するようになるという予測があります。思考にかかる時間が増えれば,行動する時間が減り,身動きがとれなくなってしまうので,思考のショートカットであるステレオタイプに頼るしかないというのです。(影響力の武器ー第3版ーより)

現状では,ステレオタイプは偏見の意味合いで使われているように思います。そのためか,いまステレオタイプで物事を判断すると,たいていは炎上したり袋叩きにあってしまうでしょう。

とは言え,すべてのステレオタイプが悪いわけではありません。パターンで素早く判断することで,すぐ行動に移せることもあるわけです。ですので,基本的には『人を傷つけるステレオタイプ』がよろしくないということになるでしょう。例えば,ジェンダー問題などもその一つかと思います。

そうした社会問題というのは,『絶対の正解のない問題』が多いかと思います。むしろ,正解がないからこそ,様々な議論が起こっているのでしょう。
しかしながら,正解のない問題の考え方というのは,学校で教わることはほぼないでしょう。考え方が分からないのに,問題だけ出されてる状態では,なかなか問題解決が前に進みにくいようにも思います。だからこそ,哲学的な思考が必要なのだと思っています。

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もし興味があれば,まずは哲学的対話を体験してみてほしいです。
お題がはでもいいです。正解ではなく,共通理解を目指すための対話です。
お互いが意見を言うとともに,「なぜそう考えるのか?」も明らかにしていきます。お互いの思考過程を明らかにすることで,自分と相手を深く知ることになります。そうして対話を続けて共通理解を目指します。

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【参考文献】
・ロバート・B・チャルディーニ(著):影響力の武器 第3版
・苫野一徳(著):はじめての哲学的思考

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