パワハラと呼ばれた男の自己紹介
はじめまして。川原です。
私にはパワハラと呼ばれた過去があります。
自分ではそんなつもりは全くなかったのでショックではありました。
そんなことがきっかけでパワハラに興味を持つようになり、世の中からパワハラを無くしたいと思うようになりました。
始めの一歩として、なぜ私がパワハラと呼ばれるようになったのか、追っていきたいと思います。
馬鹿にされたくない
若い頃に同僚達と上司達についてしていた会話です。
「あのオヤジ、昭和の発想のままだよ」
「説明が下手すぎて何を言っているのか全く分からない」
「パソコンもまともに使えないのかよ」
「あのオヤジ、昭和の発想のままだよ」
「なにこのダサいプレゼン資料」
「タイピング速度遅すぎ」
「そんな機能も知らないの」
上司達を馬鹿にして笑い話のネタにしていました。
今となっては、その上司達は仕事が出来ない人達だったのではなく、私達の目が濁っていただけなんだと思います。
ただ、その時に「自分はこんなふうに言われる上司になりたくないな」と強く思ったことは事実です。
上に立つ人間は、完璧を求められるのだな、何一つ部下より劣る部分があってはならないんだな、弱みなんて見せてはいけない、ということを強く植え付けられていきました。
見下され、馬鹿にされるような上司には絶対になりたくないなと思ったんです。
完璧を目指して頑張る
馬鹿にされたくない、尊敬してもらえるようになろう。そんな思いから、平社員のころから仕事後も休日も自己学習の時間を作って必死で勉強し、努力しました。
そんな努力の結果、仕事が出来ると呼ばれる人間になり、会社の経営陣からは評価され、お客様からの信頼も厚かったと自分では思っています。
そのうち自然とチームを任されるようになっていきました。
チームを任されると、当然ながらメンバーの管理や育成も行う必要が出てきます。
私はそれも前向きに行いたいと思っていました。
私のノウハウや学んできたことが役に立つのであれば、積極的に教えてあげたいと思いました。
一人ひとりに成長のためのカリキュラム的なものを作ったりもしました。
ここまでやってあげればダメ上司として馬鹿にされることはないだろう。
きっとみんなも私と同じように努力すれば急成長できるはずだと。
見えてこない育成の成果
そうやってメンバーに対しても一生懸命教えていたのですが、メンバーのパフォーマンスがなかなか上がってこないことに不満がありました。
話をしていても、響いている気がしません。
やり方がちょっと押し付けがましかったのかもしれないと反省をし、あまり細かいことを言わずに、自主性を与える方向に舵を切りました。
でも、動いてくれません。
よし、褒めて伸ばそう!
伸びてきません。
パワハラへ
丁寧に教えても、自主性を持たせても、褒めてもだめでした。
面談では、「努力をしたくない。現状維持のスキルで出来る範囲の仕事をして生活できればいい」というようなことを言うメンバーもいました。
『ダメだこいつら、そもそも危機感が無いんだな。まずは、能力が足りていないことを自覚させて、このままではダメなことに気づいてもらわないといけないな』と思うようになりました。
『なんでこんなことも出来ないの?新入社員でもできる子いるよ。』
『こういうふうに考えられなかった?ちょっと考えれば分かると思うけど。』
『今までの部署ではそれで通用してたの?もっと勉強しないと。』
『それに2時間もかかる?今から見本見せてあげるよ。ほら15分で出来るじゃん。』
こうして私はパワハラと呼ばれるようになっていきました。
組織と自分が崩壊
私としては、本人たちのために厳しいことも言わないといけないという考えで行っていたつもりです。
奮起してもらえるなら嫌われ役になっても良いとすら思っていました。
でも、奮起はしてもらえず、嫌われ者にだけなりました。
仕事はできるんだろうけど、厳しい、きつい、一緒に働くと辛そうという周りの評判になります。
スキル的に馬鹿にされない上司になるという目標は達成できましたが、人望は無くなりました。
最初の目標設定が間違っていたのでしょう。
最低限の仕事しかしてくれず、溢れた仕事はすべて私が行うようになり、休みなく働かなくてはならず、倒れる寸前になることも何度もありました。
本当にどうしたら良いのだろう。
丁寧に教える、自主性を与える、褒める、パワー。どの方法も良い影響を与えなかったんです。
パワーがダメなことは分かっていましたが、パワー以外の方法もうまく行かなかったんです。
反省へ
世の中には優れたリーダーやマネージャーがいます。問題は自分にあるのだろうということは分かっていました。
私はどうしたら優れたリーダーやマネージャーになれるのか、ゼロから学んでいきたいと考えました。
その学びの中で得たことや、なぜ私のやり方がだめだったのかをNoteにメモとして残していきたいと思っています。