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vol.22 コロナ後遺症と低ヒスタミン食
こんにちは、イギリスで働く犯罪データアナリストのpatoです。
今日は、私たちが実践している低ヒスタミン食についてお話ししたいと思います。
※ 私は医師ではありません。実際にお悩みの方は、主治医の先生にご相談ください。
パートナーのPOTSとの闘病
私のパートナーは、2022年にコロナの後遺症の一つであるPOTS(体位性頻脈症候群)を発症しました。立ち上がると心拍数が急上昇し、めまいや倦怠感に苦しむ日々。今も闘病中です。
当時、私たちは東京で生活しており、日本で治療を開始しましたが、本人の意向でイギリスで治療を続けることを選びました。時間をかけて多くの専門家の方から情報を得る中で、低ヒスタミン食という選択肢に辿り着きました。
半信半疑で実際に試してみたところ、少しずつですが症状の改善が見られました。日本では5分も立っていられなかったのですが、今では体調が良い日は30分ほど散歩に行けることもあります。
夫のコロナ後遺症の経緯
2020年 コロナ感染の疑い(1回目、イングランド)
2021年 コロナ感染の疑い(2回目、イングランド)
2022年2月 コロナワクチン接種(2回目、イングランド)
2022年3月 日本移住。時差ぼけや環境の変化の影響かと思いつつも、体調不良が続く…
2023年9月 へろへろになりながらイギリス帰国、NHSとプライベート医療で治療開始
2024年10月 POTSと診断
低ヒスタミン食とは?
低ヒスタミン食とは、そのままで恐縮ですが、ヒスタミンの摂取をできるだけ抑える食事法です。ヒスタミンは、食品の保存状態や発酵・熟成によって増えるため、新鮮な食材を使い、加工食品や長時間保存した食品を避けるのが基本となります。一部の野菜や魚には、新鮮であっても元から多く含まれています。ヒスタミンは免疫応答を活性化するため、過剰になると炎症反応を引き起こすことがあります。
日本での反省と今
私自身、日本にいた頃は低ヒスタミン食のことを全く知らず、パートナーに高ヒスタミン食品を多く食べさせてしまっていました。
例えば、めまいで動けないパートナーに少しでも栄養をと思い、
バナナ、アボカド、豆乳ヨーグルトでスムージーを作ったり、サバ、お豆腐、なす、ほうれん草、トマトなど健康に良いと思っていた食材をよく使っていました。これらはすべて高ヒスタミン食品だったのです。今思えば、症状を悪化させていた可能性もあります。
また、パートナーはもともと乳製品・卵・グルテン・ネギ類に不耐性がありました。さらに低ヒスタミン食を取り入れることで、食べられるものが一気に制限され、お惣菜や外食にはほぼ頼れない状況になりました。
ただ、幸いにも現在の仕事は残業ゼロなので、なんとか自炊で工夫しながら試行錯誤を続けています。
我が家の低ヒスタミンメニュー
かなりシンプルで、面白みが全くありませんが、
蒸し野菜(じゃがいも、にんじん、ブロッコリー、マッシュルーム、ケールなど)
白身魚 or 鶏肉のオーブン焼き(新鮮なものか冷凍されたもの、ローズマリーやターメリック、塩でシーズニング、油は少量)
炊きたての白米
これを飽きない程度にローテーションしながらリピートしています。野菜を切って、味付けし、オーブンに突っ込むだけなので、ありがたいと言えばありがたいです。食材そのものの味を噛み締めるようなメニューです。
私のいろんな限界が来る前に、自分用にパスタを作ったり、納豆ごはん(イギリスでは高級品)にしたり、自分だけテイクアウトしたりすることもあります。
POTS対策として気をつけていること
朝起きられないときは起きなくてOK(幸いパートナーはフルリモートなのでベッドで仕事することも認められています)
着圧ソックスを履く(朝起きる前にソックスを布団の中で履いて、血流をサポートしてもらう)
こまめに塩分と水分補給(塩はともだち)
座ってシャワーを浴びる、お風呂には浸かりすぎない(半身浴)
座ったままでできる運動をする(以下のようなローイングマシンを気が向いた時にやっています)
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さいごに
もちろん、これは私たちの経験に基づくものであり、誰にでも当てはまるわけではありません。
しかし、もし同じようにコロナ後遺症やPOTSに苦しんでいる方がいるなら、低ヒスタミン食が一つの選択肢として役立つかもしれません。
もし2年前に東京でこの情報を手に入れていたならば、私たちはまだ日本にいたのではないかとさえ思います。
同じように悩んでいる方々の参考になれば幸いです。