#229 教育こそ三現主義と五ゲン主義
皆さん、夏休み、いかがお過ごしでしょうか?
僕は、夏休みということで読書タイムをいつもよりは確保できています。いつもそうなのですが、教育書と一般書の割合が3対7になるように意識しています。最近の教育書はネタ本(スキル系、ハック系)が多い印象を受けます。
筆者の先生方は、
「あくまでも私の事例です。参考にして皆さんの目の前の子どもたちに合わせて実践してみてください。」的なメッセージを添えています。
それでも、そのままやってしまい、うまくいかないことを本のせいにしてしまう先生がいます。子どもが違うのに同じ方法をそのままやっても、通じるわけがありません。
三現主義とは?
そこで、頭に浮かんだのが、次の言葉です。
製造業で用いられる言葉ですが、教育現場でも大切にしたいものです。
「現場」に足を運ぶこと、「現物」を手に取ること、「現実」を目で見ること。教室で実際に子どもを目の前にし、どんな手立てを講じるのかを考えることが基本になります。
教育書は無意味なのか?
では、教育書を読み、実践することは意味がないのでしょうか?
僕の答えは「NO」です。
めちゃくちゃ参考になります。有益です。
多くの教育書で原理・原則を学んできました。
ちなみに「三現主義」に「原理」「原則」を加えて「五ゲン主義」と呼ばれています。
教育書の筆者である先生方は、この「原理・原則」を分かりやすい事例を挙げて伝えたいのだと思います。なのに、分かりやすい事例に引っ張られ、「原理・原則」を見逃してしまい、自分の目の前の子どもたちには合わない指導をしてしまう。もったいない!
具体例をもとに抽象化(原理・原則)し、具体化(自分の目の前の子どもに具体的に合わせる。)する。
教育書を読む際は、具体と抽象を行き来し、「五ゲン主義」を意識してみてください。