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#45 問題はどこから生まれる

今、君が最も耳にする学習指導法と言えば「問題解決学習」(Project-Based Learning)だろう。

昨今の学習指導要領の改訂に伴い、教育界を賑わせた、いや賑わせているキーワードがいくつかあるね。「アクティブ・ラーニング」「資質・能力」「主体的・対話的で深い学び」「見方・考え方」などだ。簡単にまとめると、「資質・能力」を育成するために、「主体的な学び・対話的な学び・深い学び」の視点で「見方・考え方」を働かせるような授業改善に取り組むのだ。そして、学修者の積極的な授業への参加を促していく。これらの授業改善の視点を実現するのに適した方法が、問題解決学習というわけだ。学修者の態度から捉えると、「アクティブ・ラーニング」(能動的な授業・学習)となる。小学校では4月から完全実施となった。(しかし、賑わいはコロナの方へ移ってしまった感がある・・・) 

さあ、君はどうやって子どもに問題意識をもたせる?

指導すべき内容がある中で、問題解決学習なんて理想論なのだろうか。今年、一年で全国の先生方が様々な実践を積み重ねることになるだろう。ぼくも、しっかり勉強して取り組むぞ!


さて、その前に、君自身は問題解決学習している?

「問題」を設定し、解決に向けて試行錯誤する。解決したことだけではなく、解決に向けたアプロ―チ自体も学びとなるような働き方をしているかな。子どもに問題解決学習を行う前に、自分自身が問題解決学習を経験していないと難しいんじゃないかな


ぼくが問題解決学習において最も大事にしていることは、問題が自分事となっているかだ。つまり、自分事となる問題を設定できるかがポイントだと思っている。

では、問題はどこから生まれるのか?

それは、君に目標があるかにかかっている。

問題とは、君の目標と現状の間にあるんだ。君の目標を実現するためには、何を解決しなければならないのか。これが「問題」となるんだ。問題設定能力の重要性は至るところで叫ばれている。「どうやったら問題を設定できるのか」の前に、「どんな目標を設定できるか」が先だと思うんだ。

君には理想があるかな。実現したいこと、実現したい教育、実現したい世界。これだけの高水準を実現した日本(世界的にみたら、やっぱり豊かな国、平和な国だよね。)において、理想を描くのは難しくなっている。

でも、自分の理想を描き、語れる大人は魅力的だと思うんだよ。

そんな大人が、子どもたちと共に学び続けられるのだと思う。

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