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ホテルディベロッパーが薦めるホテル100選 Vol.1 【過ごすを楽しむ、星のや東京】

ホテルを造るという仕事柄、あちこちのホテルやレストランに行くことが多いのですが、「これは!」という場所に出会えた際は、パシャパシャとあちこち写真を撮り、メモをたくさんとります。
元々、インプットのために7年前に始めたこの習慣ですが、言語化のトレーニングも兼ねてnoteに記録することにしました。
ホテル好きの方に読んでもらえる日が来たら幸甚です。

ということで、早速。
星のや東京(2016年開業、客室総数84室)


東京大手町に所在のラグジュアリー旅館。
都心一等地に構える温泉旅館。
温泉旅館というと地方の観光地のイメージですが、星のや東京は、それら日本旅館の文脈を踏襲しつつ、現代的にそして都会的にアップデートした高級旅館なのです。

言うなれば、
星のや東京=日本旅館+都会的+ラグジュアリーホテル

星のや東京に残る、旅館スタイル
・ホテルエントランスで靴を脱ぐ
・ホテルエントランスでおかみがお出迎え
・デザインは日本建築がベース
・温泉大浴場あり(東京大手町源泉!)

都会的なラグジュアリーホテルの要素
・洗練された和モダンのデザイン
・都会ならではの高層旅館(17階建ての旅館)
・全客室にラウンジアクセス権限付き
・グローバルスタンダード適用

エントランス扉はヒバの木。高そう...
エントランスでおかみに迎えられ、靴を脱ぐ旅館スタイル
客室は、都会的で洗練された和モダン
ヒバ材をベースに、クロス・畳の色合わせがうまい
木調色が中心の空間を締める、黒色和紙のアクセントウォールが格好良い
調光ガラスになっているので、
入浴中は外から見えない仕様
バスタブは足を伸ばせる広々サイズ
(1450*750)
ベイシン周りは少しこじんまりしているけど、使い勝手は問題なし
客室の全貌がこちら
ホテルに泊まると描くのが日課に。


また、星のや東京は温泉旅館なので、当然大浴場が付いています。
運び湯ではなく、大手町の地下から汲み上げている強塩温泉。
pH=7.48で、中性〜弱アルカリ性ですね。

そして、脱衣所には銭湯を彷彿とさせる、瓶牛乳のサービスが。
もちろんこれはフリーでいただけます。

建物最上階の大浴場と露天風呂
(都心のど真ん中なので、眺望は望めません)
ラグジュアリー旅館だけど、意外とこういう“ふつう”のサービスがけっこう嬉しかったりする


温泉に入った後は、ラウンジで一休み。
飲み物・軽食は全てフリー。アルコールあり。

各階にラウンジを設置
各階に客室は5部屋程度しかないのでゆったり使える


温泉に入って、ラウンジで小腹を満たし、部屋で寛ぐとあっという間に一泊の滞在時間は過ぎてしまいます。
(ホテルにはレストランも併設していて、こちらもすばらしかったのですが、今回は割愛。)

星のや東京は、ここを拠点にしてどこかに遊びに行くというよりも、ここで過ごすことを目的に滞在するという使い方がベストだと思います。
東京都近郊にお住まいの方が、上げ膳据え膳から解放されるために、一泊優雅に過ごすも良し。
地方から旅行で都内に来た方が、敢えて観光に出かけない、巣ごもり一泊をするという、なんとも通な旅行も良し。

非常にオススメの旅館です。
ただし、ここはホテルではなく旅館ですので、「1室でいくら」ではなく、「1人いくら」という料金体系。
ご予約の際はよくよく料金のご確認を。
ラグジュアリー旅館だけあって、手頃ではないですね笑

よろしければぜひ訪れてみてください。

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