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「少年時代」~あなたの、心の鍵を開けたい~

 過去に戻りたいとは思わないが、少年時代の感性を取り戻したい気持ちは年々強まってきている。それだけ年を重ねて頭が固くなってきた証拠かもしれない。

 小学生の頃の話だ。その場で当り、外れが分かるガムがあった。当たるともう一度ガムが引け、外れが出るまで永遠に引く事が出来る仕組みだった。私は続けて20枚ぐらい当りを引き続けた。偶然ではなかった。当りと外れの絵柄が違っているのに気づいたからだ。そのゲームも、側で見ていた女性店員の、困った顔を見て止める事にした。

 また別のある日、同級生の家に遊びに行った時があった。彼の部屋にオモチャの金庫があり、ある方法を使ってダイヤル式の錠を開けてしまった時は自分でも驚いた。番号も知らずによく開けたものだと、今でも感心してしまうのだが、二つの例は「知識の有無」よりも、どちらかと言えば「知恵」の範疇かもしれない。「違い」が分かるか否かの問題なのだ。

 大人になると頭でっかちになるせいか、どうも「違い」の判別に苦労してしまう。少年の頃のような素直さが足りないせいなのだろうか? 感性の鈍さを痛感する今日この頃だが、少年の頃のような知的好奇心だけは今でも変わってはいない。