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【小惑星ベンヌが解き明かす地球生命起源の新たなシナリオ】小惑星から生命の材料が見つかったぞ

小惑星ベンヌからの贈り物——宇宙には生命の材料がいっぱい?

宇宙からのプレゼントって聞くと、流れ星や隕石を思い浮かべるよね。でも、NASAが小惑星ベンヌから持ち帰ったサンプルは、ただの石ころじゃなかった。そこには、生命の材料になりそうな成分がたくさん含まれていたんだ。

小惑星ベンヌって?

ベンヌは地球の近くを回っている小惑星で、太陽系ができたころの“化石”みたいな存在。何十億年もの間、ほとんど変わらない状態で残ってきたから、太陽系の誕生当時のヒントがたくさん詰まっている。

NASAは「OSIRIS-REx(オサイリス・レックス)」という探査機を使って、ベンヌの表面からサンプルを採取して地球に持ち帰った。そして、そのサンプルを詳しく調べてみたら、驚くような発見があったんだ。

生命の材料が見つかった!

ベンヌのサンプルには、アミノ酸、核酸塩基、アンモニア、水などが含まれていた。これらは、地球の生命を作るために必要な成分ばかり。特にアミノ酸は、タンパク質の材料になる物質で、生き物が活動するために欠かせない。

地球の生命がどうやって生まれたのかは、昔からの大きな謎。でも、こうした成分が宇宙にあふれているとしたら、生命が生まれるチャンスは思ったより多かったのかもしれない。

水と塩がカギ?

ベンヌのもとになった天体には、昔、水があった可能性が高い。その証拠として、炭酸ナトリウムなどの塩が見つかった。塩があると水が凍りにくくなるし、化学反応も活発になって、生命の材料が作られやすくなるんだ。

このことから、ベンヌのような小惑星が、地球の生命誕生に関わっていたかもしれない。もしかすると、太古の地球に落ちた隕石が、生命の材料を届けてくれたのかも。

どんな分析がされたの?

サンプルを詳しく調べるために、質量分析法やクロマトグラフィー、顕微鏡観察などの技術が使われた。こうした方法を使って、どんな元素や分子が含まれているのかをチェックしたんだ。

特に注目されたのが、アミノ酸の「キラリティー(左右の対称性)」。地球の生き物は左手型のアミノ酸を使っているけど、宇宙でできたアミノ酸は左右どちらも同じくらいの割合で存在することが多い。ベンヌのサンプルでも、非タンパク質性アミノ酸はD体とL体がほぼ同じくらいだった。つまり、地球の生命が「左利き」なのは、宇宙の影響じゃない可能性があるんだ。

他の天体と比べてどう?

ベンヌのサンプルは、小惑星リュウグウやマーチソン隕石と比べられた。その結果、ベンヌにはアンモニアや窒素が豊富に含まれていて、これまでの隕石よりも生命の材料が多いことがわかった。

さらに、DNAやRNAの材料になるN-ヘテロ環式化合物もたくさん見つかった。こうした成分は、生命誕生に重要な役割を果たすと考えられていて、ベンヌがどんな環境でできたのかを知るヒントにもなる。

これからの宇宙探査は?

ベンヌの研究は、宇宙の生命の起源を探るための大きなヒントになりそう。もし、いろいろな天体に生命の材料があるなら、地球以外にも生命がいる可能性はあるよね。今後、火星やエウロパ(木星の衛星)、エンケラドゥス(土星の衛星)などの探査が進められ、生命の痕跡を探していく予定だ。

宇宙には、まだまだ知らないことがいっぱいある。ベンヌのような小惑星を調べることで、少しずつ生命の謎に迫っていけるかもしれない。

もし地球に落ちた隕石の中に、宇宙人が「うっかり落とした実験材料」が混じっていたらどうなるんだろうね。もしかすると、私たちが「生命の起源」だと思っているものも、宇宙人の「片付け忘れ」だったりして。


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