【やり抜く力】大学受験模試に及ぼす影響を調べたぞ
社会的成功を収めるために必要な要因を挙げるとしたら、人脈や才能や性格などあるわけで、ペンシルバニア大学教授のアンジェラ・ダックワース氏はやり抜く力こそが、最も重要な要素であると提唱し、それをグリット:Gritと名付けた。
Gritとはやり抜く力や粘り強い力と定義されていて、困難があってもやり抜く根気と、目標を見失わない一貫性を備えている気持ちが社会的成功に導くとされている。
その昔は才能があればという考えもあったけれど、才能のある人が登って行けたかと思ったら、あっという間に消えてしまったりして、地道に続けてきた人が足下を固めて、着実に登っているのを目にしてきた。
やはり、才能だけで生きていけるのはほんの一握りどころかほんのひとつまみだろう。
というわけで、才能を持たない我々にも平等にチャンスがあるよという話になるけれども、はたしてグリットを持っているだけで、成功できるのかなと考えると「そうですよ」と即答できないものがあるわけで。
京都大学とベネッセコーポレーションの研究グループで、グリットの2側面が大学受験模試の3年間の得点推移を及ぼす影響を確認した。
グリットの2側面とは「一貫性」と「根気」
一貫性とは長期的に目標に向かっていく力。新しいアイデアや計画を思いついても、目標はかわらない。新しい興味を見つけても、別の目標に変えたりしない。
根気とは頑張り屋で始めたことはなんとしてもやり遂げる。困難に立ち向かい勤勉であること。
調査は公立トップ進学校の6校の高校生1403人を対象に実施。その結果、「根気」の高い生徒ほど基本的な特典水準が高く、得点が向上しており、「一貫性」が高い生徒は得点水準や変化に関連が見られなかったという。
グリットはアメリカで出来た概念だけれども、手放しに推奨すると思ったほどの成果が出ないかもしれない。成績を上げるなら「根気」を上げていくのが肝要だけれど、「一貫性」という特性はあくまで目標への舵取りであって、能力を向上させる力は乏しいと言うことか。
目標を変えずに進む意思があるなら、それで結構。しかし、目標に進む推進力を得るための方法を考えなくてはならない。
根気を出すためには動機付けが重要かな。何か目標を達成するなら、今一度振り返って動機を見直す時期も大事か。
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