【未来のアーマーはキノコ製?】ツリガネダケが丈夫で軽い素材として注目されてるぞ
実はキノコ類が食べられなくて、どうしてかというと匂いとか食感がまるで受け付けない。そんなキノコは菌糸類というもので、菌の集合体がある条件下で増殖して、自分を増やしていく。
こうして増えていくキノコ自身は無限に大きくなって、世界で一番大きな生物となっていた。
この増殖していく仕組みはテラフォーミングで役に立たないかなと妄想もするけれども、自然の構造物はまだまだ研究する部分がいくらでもあるようで、一匹の虫にもインスピレーションを受けて、新しい素材の開発の手がかりとなっている。
生き物が生き抜くために獲得した強靱な外骨格は人類がまだ知らなかったアイディアが内包されていた。こうして、一見もろそうな素材が構造のあり方によって、未知の特性を得ている。軽くて丈夫な素材はどの分野でも求められている。
フィンランドンVTT技術研究センターは、ツリガネタケの弾力性のある菌がその構造を模倣したバイオ由来のプラスチックの道を開くことを発見した。
まるでハンバーガーの上に乗っている薄っぺらいキノコや、森の中で丸太を飾っている弾力性のあるキノコの傘は繊細で弾力があり、かなり丈夫である。
研究チームはツリガネタケが軽量でありながら、森の中のがれきに倒されても大丈夫な強度を保つことができる方法を明らかにするため、コンピュータートモグラフィー、X千階席、赤外線分光法なでの分析ツールを用いて、菌の内部を見て構造を明らかにした。
分析の結果、菌が硬い外皮に、泡状の層(コンテクスト)、密度の高い中空の管の3層構造をしていた。
これらの層の微細構造と密度の違いによって、異なる機械的特性が生み出されている。この特性は、菌類からヒントを得た材料にわずかな工夫を加えるだけで、多様な特性を生み出すことができることを示している。
また、軽量でありながら、より重い素材に匹敵する強度を持つことも、研究チームが発見した珍しい特徴であるという。
これにより、現在のプラスチックに変わる新しい素材を作り出す可能性が明らかになった。ボディアーマーや航空機用外骨格、フロントガラス用表面コーティングなどの頑丈な製品の設計に利用できる可能性が生まれた。
行く末は、キノコ製のボディアーマーが市場に並ぶ日がやってくるかな。製品のタグにはキノコって、書かれていてその気になれば焼いて食べられるなんてことできたりするのかもね。
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