コウモリやイルカの超音波能力を利用できるかも
エコーロケーションという音波の反響を利用して物体の位置や方向や大きさを知る能力というものがあって、イルカやコウモリが視界の効かない海の中や洞窟の中で能力を発揮している。
実は人間もこの能力を開発することが可能で、舌打ちをすることでその反響音を聞き分ける。そこに何があるのかを認知することができるという。
脳情報通信融合研究センターの角谷美和氏らはエコーロケーションを仕様して、ある物体の形状と回転を識別できることを証明。
被験者には2台のタブレットを用意してもらい、1台は音を出してもらい、1台は音を拾う。音を拾ったタブレットにはヘッドホンがつながっており、被験者はその音を聞く。
録音するマイクにはダミーヘッドが使われていて、人間の聴覚と同じ環境下で音をひろうバイノーラル録音をしている。バイノーラル録音というのはあたかもそこにあるかのような臨場感のある音を記録できる方式。
なにがすごいって、耳かきをする音や息づかい、耳元でささやかれるなど、鳥肌が立つほどに現実感がある音源を作れることで一部では大きなジャンルとして確立しているほど。
被験者15人がこの装置をつけて、別の部屋で回転しているある物体にタブレットでパルスをおくる。ダミーヘッドに装着した録音マイクから、バイノーラルエコーが別のタブレットを通してヘッドホンに伝わる。
被験者に聞いたところ、回転しているとちゃんと認識できたとのこと。
なお、動いていた方が止まっているものよりもよくわかったそうな。
エコーロケーションは本来訓練しないと身につかないけれど、訓練の無かった常人にもできたと言うことは、視覚障害者にも訓練なしでアクティブに動けるデバイスができるかも。
そういうガジェットが出回るようになったら、使ってみたいな。使いどころは思いつかないんだけど。
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