【大腸菌とゲーム】大腸菌がマルバツゲームを学んだぞ
菌糸類は知能があるよって、何度か記事にしたけれども、有名な実験で迷路を作って入り口と出口に餌をおくと最短距離で禁止類がつながる。
あと、東京都の地図にある主要な駅や施設に餌をおくと、菌糸類でつながったその絵面が環状線のようになるなど。
また、大腸菌も言わずもがな、様々な可能性を示されているけれども、腸が先に生まれて、脳が後から出来たという説もある。
一つ一つは単細胞だけれど、集まればひとつの回路になり得る。コンピュータの集積回路はオンオフのスイッチが寄せ集まって出来ているようなもの。脳もおなじく、神経が発火して活動をする。ならば、最近も寄せ集まれば、計算程度くらいは出来るのでは。
スペインの国立研究評議会で行われた研究で、遺伝子改良した大腸菌に遺伝子活性化薬と抗生物質を組み合わせて、三目並べが出来るように訓練したとのこと。
三目並べがわからない? 9マスを書いて交互にマルとバツを書いて、縦横斜めのどれか一つをそろえたら勝ちってやつ。真ん中を先にとると、やりやすいけれど、お互いがちょっとルールがわかると勝負がつかなくなっちゃう。
大腸菌などの菌類の生命活動を遺伝子操作と学習により教育し、特定の条件下で判断させることが出来れば、コンピュータとして使えるかもしれない。
人間側がバツになって、大腸菌側がマルを受け持つ。大腸菌は赤く発光する遺伝子を持っていて、マス目ごとにその遺伝子を活性化させる効果がある。大腸菌の選択は、そこで最も赤く光ったマスにする。
人間側は三つ並べてくるけれど、大腸菌側は完全にランダムに選ぶ。最適な選択を出来なかった大腸菌にはもれなく、殺されない程度に抗生物質を与えられる。
こうして、気の長い三目並べを続けた結果。
8回目の勝負で人間側の三目並べに妨害をするようになった。
結局勝つことが出来なかったのは、人間側が常に真ん中を取っていたから。ずるいね。
しかし、大腸菌でも知能らしきものを見せたのはすごいこと。もっと数が増えれば、もう少しクレバーになるかな。AIの代わりになるのはまだまだ時間がかかりそうだけれど。
でも、電気がいらないコンピュータが実現できたら、それはちょっとロマンを感じる。サイバーパンクならぬバイオパンク。もしも、別の世界線が存在していたのなら、電気ではなく細菌の営みで文明を気づいていた人類が存在しているかも、なんて思ってしまう。
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