【死んでも子孫を残す】死んだ魚から生殖幹細胞を卵子、精子に誘導する技術を開発したぞ

こうして、自分たちが何気なく暮らしている間も、種の存在を脅かされている種が存在していて、現在、絶滅の危機にいるのは100万種以上いるという。そして、1970年以降野生動物の個体数は2/3に減少している。

そして、WWF(世界自然保護基金)の「生きている地球レポート2020」では淡水野生生物の個体数は1970年から、2016年にかけて、平均84%の減少となっているという。

最近ではウナギが絶滅危惧種に指定されているし、クロマグロもこの間まで絶滅危惧種に指定されていた。去年になって危機ランクが引き下げられて、レッドリストから外された。

生物の絶滅は人間だけが引き起こしたわけじゃ無いけれど、だいたいは人間による環境の変化が大きいだろう。乱獲によって、絶滅してしまった種も決して少なくないし、取り返しのつかない所業に責任というよりももはや罪に近い。

日本にも狼がかつて生息していたけれど、なにを勘違いしてしまったのか、片っ端から狩猟してしまった。おかげでシカが増えて、なにもしないでいると山がハゲてしまう。

絶滅種の肉を再現することが可能になってきたけれど、生きた種を復活させることは簡単ではない。


東京海洋大学の研究チームは技術確立してきた代理親魚技術を応用することで、死後長時間経過した魚から、子孫を作り出すことを可能にした。

死後12-24時間経過したニジマスから卵と精子の大本の細胞になる生殖幹細胞を単離して、生きているニジマスの個体に移植した結果、宿主の卵巣や精巣に取り込まれ、増殖して分化していく様子を観察できた。

この技術が確立できれば、しんでしまった希少魚の卵巣や精巣を取り出して、近しい魚に代理魚になってもらえれば、もう一度繁殖して種の保存を維持できるかもしれない。

これが魚に限らず、は虫類や哺乳類にも出来るなら、種の保存はもちろん、過去未来種のハイブリッドとして、あらたな新種を作り出すこともできるのでは。

ちなみに昆虫の新種は1年間で2万種が新種として発表されているそうな。昆虫ではこんなにアップデートがなされているのに、我々、恒温動物ときたら。


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