【嚥下困難になるまえに】要介護の高齢者の離床時間で全身の筋肉量と関連があったぞ
高齢者が身近にいる仕事にいるのだけれども、寝たきりの高齢者が食事を取らなくなってしまったら、どんどん衰えが加速する。加齢が進むにつれて、筋肉の合成と分解のペースが変わり、分解の方が速くなるから。
食事が取れなくなったら、タンパク質の供給が少なくなるので、分解ばかりが進む。そして、体温を維持するだけになり、さらに身動きが取れなくなっていく。
筋肉が減っていくと言うことは咀嚼や嚥下が難しくなると言うこと。飲み込む力が弱ると言うことは、舌の力も弱っている。舌の筋肉はとても大きい。焼き肉屋の牛タンは薄切りにしているけれど、あれはもともととてもデカい肉の塊。
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテーション学の研究グループは65歳以上の要介護高齢者に対する摂食嚥下リハビリテーションとして臨床が有効であると、少なくとも4時間、可能であれば6時間以上は寝床から離れると、全身の筋肉量が保たれ、摂食嚥下機能がよい傾向になると言うことを示した。
つまり、6時間以上は、ベッドから離れてなさいと言うこと。
こうして、ベッドから離れる時間を定められたことで、今後のリハビリや摂食嚥下リハビリテーションの目安として、指導がやりやすくなった。
普段、何気なく食べて飲んでいることが、少しずつ出来なくなっていくわびしさは当事者でないと理解できないだろう。嚥下困難になるとただの水を飲むだけでも、むせかえってしまう。
いずれは自分もそうなる可能性もあるだろう。少しでも食事がちゃんと取れるように、筋肉はしっかり蓄えておかなくては。あしたもご飯がおいしく食べられますように。
いいなと思ったら応援しよう!
