マッサージの効果が科学的に証明されたぞ
マッサージ屋さん駅前とか国道の通りとかによく見かけたりするわけで、くたびれたおじさんばかりが行くのかなと想像するのは昔の話。若い人たちも割と利用している。高齢者の井戸端的存在でもある接骨院でも、スポーツ障害でやってきた子ども達もやってくる。
マッサージ業というのは、結構地域に密着していて、利用してみると体調や気分も変わるので、自分はおすすめしている。施術料はそれなりなんだけれど、リフレッシュするという効果はなかなかに恩恵が大きいので、利用したことがない人は一度は体験してほしいと思う。
マッサージは昔から世界中で存在しており、3000年以上はその業が行われていたとされている。日本でも按摩さんと呼ばれて、視覚障害者の食い扶持にもなっていたけれど、古くは治療として確立しており、自分の知る限りだと様々な病気を見抜いてしまう人もいれば、妊娠をしている人を触診で見分けたりとか、すごい人は本当にいる。
なお、西洋医学の観点からするとマッサージの効果は疑わしいものとしてみているようだ。東洋医学からすると体液を押し流して、循環を助けることにより、身体の治癒は促進される。など、筋肉の硬さやこりを見て、ほぐしたり関節を柔らかくして、血液の流れを改善させたりする。体液が滞りなく流れていれば、病気にならないよ、っていうのが大雑把だけどそういう理論。
ハーバード大学の研究者は多くのアスリートが科学的トレーニングを行っており、マッサージも受けていることに、はたしてマッサージはリラックス以外に肉体的に効果があるのかを調べた。結果は「効果がある」
研究チームはロボットを使って、マウスの足の筋肉に圧力で刺激する装置を取り付け、筋肉組織を傷つけて、損傷した部分を14日間同じ強さで圧力を与え続けた。つまり、マッサージを行っていた。
すると、刺激を受けていたマウスの足は筋肉再生速度が2倍になり、組織の傷跡が残りにくくなった。しかも、筋繊維が太くなっちゃった。
筋肉に損傷が起きると炎症物質が分泌されて、好中球がやってくる。好中球はこわれた細胞の組織を取り込んで排除する。しかし、この好中球がいつまでもいると、回復の邪魔になってしまうのだ。増えた細胞が筋肉になるのも邪魔してしまうと言う。
なので、役目を終えた好中球はなるべくいなくなってほしい。そこでマッサージが役に立つ。マッサージによる体液の押し流しに寄って、好中球は損傷場所から退場する。
そのおかげで、筋肉の回復速度が促進されるのだ。筋トレしたら、マッサージを受ければ、効率が上がるかもしれないね。
なお、これはマウスでの実験結果によるものだから、まだヒトでは行われていない。まあ、きっと実験をやってくれるだろうから、良い結果が来ると信じたい。
アスリートに限らず、仕事やなんやらで身体がこわばっているヒトはどこかで筋繊維が損傷している場合があるので、是非マッサージを受けてみよう。サウナでもいいと思うけれど。