【エコーロケーション】コウモリの反響定位が実際の空間と食い違っていたぞ
超音波を出して位置を特定するのをエコーロケーションと言うんだけれど、これが出来るのはイルカとコウモリくらいしか知らない。
少しWikiで調べてみると、これは反響定位と日本語で表現していて、夜行性の鳥も行うものがあるという。南アメリカの洞窟に暮らしているアブラヨタカは可聴域の音を使っているので洞窟の中はやかましいそうな。
あとは一部のクジラも反響定位を使うことが知られていて、ハクジラは頭部にメロンという脂肪組織を持っていて、鼻腔から発した音波を屈折して収束させるレンズとして機能している。なんと、1000キロ離れた仲間ともやりとりが出来るそうな。
前の記事にも書いたけれど、人間でもこの反響定位事エコーロケーションは訓練次第で習得できる。でも、暗闇でも壁があるところってなんとなくわかる気がしませんか?
同志社大学大学院生命医科学研究科、広島大学との共同でコウモリがエコーから把握する障害物空間が実際の空間とは異なり、飛行に重要な場所を効率よく把握していることを発見した。
コウモリはソナーの能力を持っているけれど、コウモリの聴覚がどのようにして空間を把握しているのかわかっていなかった。そう、コウモリになって見ないとわからないから。いや違う。
研究グループは障害物空間を飛行するコウモリの飛行軌跡と放射パルスを計測。音響シミュレーション空間と融合することでエコーの復元を試みた。
つまり、コウモリの飛び方から発せられるエコーをシミュレーションし、詳細な音響シミュレーションと比べることで、エコーがどのようになっていたのかを可視化する。
するとコウモリが把握していたであろう空間のあり方と、実際の空間が異なっており、コウモリは何度も飛ばせるたびにより効率の良い軌跡を描くようになった。
我々が見ている世界とコウモリが感じている世界は違うと言うことか、でもそれでちゃんと生きて行けている。
ぶつかったことだってあったとは思うんだけれど、進化の過程で食い違っていた方が都合がよかったことがあるんだろうか。こういうのを考えると意外と結構斜め上の理由が妥当だったりするわけで。
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