【脳オルガノイドで神経接続復帰】ラットにミニ脳をつけて神経をつなぎ直したぞ
脳という臓器は一度壊れてしまうと取り返しがつかないほど重要なもので、運動神経や感覚神経を司るし、感情に関連する部分を削り取ることで犯罪医者を従順にさせるという非道な手術もあった。
脳には地図のようなものがあって、それぞれの感覚野があり、そこが損傷するとそこに関連する機能が失われてしまう。これは言い方を変えると、代替できる部品があれば、損傷した部分を補えるということ。
時々、ジャンクパーツの修理動画を見るときがあるけれども、テスターで通電箇所を調べて、おかしいとおぼしき部品は他のジャンクかアリエキスプレスで入手して、交換した後しっかりと動作する。
こういう動画を見ていなかったら、電子部品が壊れてしまったら、新品と交換でもしない限りはどうにもならないものだと思っていた。
今の時代、部品と工具さえあれば、修理できるようになる可能性がある。いずれは壊れてしまった脳も取り替えられるときが来るのかな。
アメリカ、ペンシルバニア大学の研究で、人の脳で作った脳オルガノイドを視覚障害のマウスに貼り付けて、壊れた神経の修復をしたと発表した。オルガノイドとは、試験管の中で幹細胞から作るミニチュアの臓器のこと。
この新しい研究で「これは脳を修復する新しい戦略のだ一歩だと考えている」とのこと。最終的には、外傷や侵襲的な手術や脳卒中のあとに脳の機能を回復させたり、パーキンソン病の神経変性疾患の影響に対処することができるという。
光が目の網膜に届くと、電気信号が一次視覚野に送られ、目の前にあるものの基本的な特徴の解析が始まる。そして、その信号は二次視覚野に送られ、さらに一歩進んだ分析を行う。今回の研究は、生体のラットの二次視覚野が損傷しており、その損傷を塞ぐためにオルガノイドを使用した。
オルガノイドは少しずつ大きくなり、新しい細胞を獲得すると、ラットの脳細胞につながる神経を伸ばした。この新しい結合を蛍光トレーサーでマッピングしたところ、オルガノイドは網膜とうまく結合していることがわかった。そこで、ラットにスクリーンに映し出された、点滅する光や白黒の棒などの視覚刺激を与えたところ、無傷の視覚野と同じようにオルガノイドが活性化することが確認された。
今、研究チームはラットの視力や行動テストを実施しておらず、怪我や移植手術後に見る力がどう変化したかを調査している。いずれは運動を司る運動皮質など、脳が損傷した部位にオルガノイドを組み込むことができるかを検証し、さらに踏み込んだ研究をしている予定であるという。
研究チームは脳オルガノイドを人間の脳をよりよく模倣できるように改良していきたいと考えているという。
脳も修復ができる見込みが見えてきたのか、まだまだ時間がかかりそうだけれど、片麻痺などの後遺症に苦しむ人が少なくなればいい。もしかしたら、電子脳でクローンブレインなんていう技術の方がさきにできたりして。
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